値上げ続く卵…客足伸びる『直売店』 2つまで卵サービスの太っ腹なうどん店も 静岡市、焼津市

 物価の優等生、卵がまた値上げです。「JA全農たまご」によりますと、東京地区でのMサイズの卵、1キログラムの卸売り価格は8日午前9時時点で340円。1年前の2倍近くにまで高騰しました。

画像1: 値上げ続く卵…客足伸びる『直売店』 2つまで卵サービスの太っ腹なうどん店も 静岡市、焼津市

 鳥インフルエンザの影響で卵の供給不足が深刻さを増し、卵メニューの休止に踏み切った外食大手が2割に上ることがわかりました(帝国データバンクより 3月5日時点 外食主要100社中18社)。殺処分されたニワトリの数が多く、卵の供給の正常化は見通せないため、帝国データバンクは卵メニュー休止の動きがさらに広がる可能性があるとしています。

画像2: 値上げ続く卵…客足伸びる『直売店』 2つまで卵サービスの太っ腹なうどん店も 静岡市、焼津市

客足伸びる『直売店』 

 そんな中、客足が伸びているのが卵の直売店です。静岡市にある清水養鶏場の直売店「たまごでしあわせ」。

画像1: 客足伸びる『直売店』

清水養鶏場 清水茂取締役:「ここのところ、毎日夕方に売る卵がなくて売り切れにしてしまう状態。2月はまだそんなに売り切れることはなかったが、3月に入ったら意外と売り切れることが出てきてしまっている」

 こちらで取り扱っているのは、黄身の味が濃厚なオリジナルブランドの卵「美黄卵」。7日は午前9時半ごろに50セットを並べましたが、午後3時の時点で、残りは2割ほどに。

客:「ここ2週間くらい、スーパーで(卵を)買うが1パックだけにしてくれって。いつも2パック買うんだけど」

Q.それでこちらで買い足している?

A.「そうそう。(卵が)減っている。すぐに無くなっちゃう」

客:「スーパーの卵も値上がりしてきているので、ここの(ブランドの)卵を買ってもあまり変わらない金額で買えるからこっちがいいかなって」

 美黄卵の10個入りパックは、出荷先の小売店などでは、高くて380円ほどしますが、直売店では320円で販売。安く買えるのが直売店のメリットです。こちらの養鶏所では鳥インフルエンザの影響もなく、現在は例年と同じ量の供給ができています。それでもエッグショックを肌で感じているようです。

画像2: 客足伸びる『直売店』

清水養鶏場 清水茂取締役:「問屋さんが、もう(卵を)集め切れなくなっちゃって、卵の奪い合いになっちゃっているので、売り先を制限したり、そこで切られちゃったお客さんが卵を少しでもいいから分けてほしいと、うちにくるお客さんもいる。今のお客さんに迷惑かけないようにやっていくのが精一杯。(これ以上は)出せないので新規はお断りしています。」

 さらに新型コロナによる外出自粛ムードが薄まってきたことで、卵の需要が増えていると話します。

清水養鶏場 清水茂取締役:「いろいろな規制がなくなってきて、お菓子の売れ方がよくなってきている。大口のお客さんはお土産のお菓子などを作っているので、それが今盛り上がってきてる感じで、(需要が)少し前よりは多い」

焼津市のうどん店では卵2つまでサービス「卵と相性抜群」

 卵が貴重な存在となる中、焼津市にあるうどん店では、ある太っ腹なサービスが…。店内に入ると、卵がずらりと並んでいます。

画像1: 焼津市のうどん店では卵2つまでサービス「卵と相性抜群」

焼津ぶしうどん しょうた 戸澤翔太店長:「うどんを注文されたお客さんに1人2つまで無料でご利用いただけます」

 こちらの店では、去年7月のオープン当初から、うどんを注文すると、生卵とゆで卵を合計2つまで無料で食べられるサービスを実施しています。

焼津ぶしうどん しょうた 戸澤翔太店長:「当店のうどんの和風だしに合うと思ったので、どうしても卵と一緒に食べていただきたい。とても喜んでいただいて、皆様ゆで卵と生卵1つずつ使われたりすることもある」

 焼津のかつお節がふんだんに使われただしは、卵との相性が抜群。ほとんどのお客さんが2つ食べていくそうです。

画像2: 焼津市のうどん店では卵2つまでサービス「卵と相性抜群」

焼津ぶしうどん しょうた 戸澤翔太店長:「業者にも頑張っていただいて、なんとか仕入れができている状態。正直厳しいところはあるが、お客さんに喜んでいただいているので、卵が入荷できる限りは続けていきたい」