タミヤ本社を直撃! ミニ四駆に第4ブーム到来か…おじさんたちも童心に帰って きっかけはまんがの連載開始? 静岡市

 静岡市内の家電量販店、その一角にはサーキットコースが。周りにいる子どもたちが手に持つのは…ミニ四駆です!そして売り場にも。

画像: タミヤ本社を直撃! ミニ四駆に第4ブーム到来か…おじさんたちも童心に帰って きっかけはまんがの連載開始? 静岡市

静岡市民40代・20代
男性「おいっ子のクリスマスプレゼントのミニ四駆です。一緒にミニ四駆やるんですよ。おいっ子が好きで」

女性「おいっ子が好きじゃない」

男性「俺が好きなのか。一番最初に流行ったとき、ミニ四駆が」

Q.第1次ブーム?

男性「第1次ブームだと思います」
女性「もう少年です」

Q.やっぱり(少年に)戻るんですね。
 
男性「そうですね、戻るんです」

静岡市のタミヤ本社を直撃

 単三乾電池2本と、モーター1つで走る、小型自動車プラモデル「ミニ四駆」。1982年にラジコンカーの弟分として発売し、来年で40周年を迎えます。なぜ今、ミニ四駆がブームなのでしょうか。静岡市のタミヤ本社を直撃しました。

画像: 林輝彦アナウンサー

林輝彦アナウンサー

林輝彦アナウンサー:「うわー、懐かしい!見て下さい、こちらです。私、恐らくこちら持ってました。すごく記憶にあります。このフロント部分の青い所とか赤い所とかが、すごくいま呼び起されました記憶が」

 ミニ四駆のブームは、発売から5年後。1987年に始まった、ミニ四駆のマンガ、「ダッシュ四駆郎」がきっかけでした。90年代には「爆走兄弟レッツ アンド ゴー」のマンガとアニメで再びブームを起こし、第2次ブームと呼ばれています。

Q.これ何次ブームですか?

タミヤ 高戸聡志さん:「これがいわゆる第2次ブームの頃のマシン」

Q.大体20代後半~30代前半の方?

高戸さん:「そうですね。それくらいの方々が」

Q.第2次ブームで? 

高戸さん:「まさに世代の方々ですね」

 その後、発売から30年の2012年には、90年代を最後に行われなかったミニ四駆の全国選手権、ジャパンカップが復活。昔遊んでいた子どもが大人になり、再びミニ四駆を始めたことで、第3次ブームとなりました。

Q.ちょっと違いますね、2次ブームと比べて。

タミヤ 高戸聡志さん:「そうですね。3次ブームは大人の方も世代。例えば2次ブームのマシンとか1次ブームのころのマシンもあれば、他にも実車タイプのマシンですとか、バギータイプのマシンとか、本当にバリエーションが様々」

画像: 静岡市のタミヤ本社を直撃

Q.私もあまり見ないようなものもあるが?

高戸さん:「こちらは、くまモンとかパンダとか動物のフィギュアが乗ったミニ四駆です。特にお子さんや女性の方に人気が高いアイテム。色使いもノーマルのミニ四駆とはちょっと違うカラフルなポップなものが多い」

現在100種類

 デザインは様々ですが、他のミニ四駆と同じように時速20~30キロほどのスピードが出るそうです。懐かしくなった親が、子どもと一緒に遊ぶ今のミニ四駆市場。世代を超えて受け入れられるよう、過去のモデルも生産を続け、現在100種類ほど販売しているといいます。

Q.第4次ブームが来ている?

タミヤ 高戸聡志さん:「そうですね、実は、この8月から小学館のコロコロコミックで、新たにミニ四駆のマンガ「MINI4KING」というのが始まった。そして、タミヤから発売されたのがこの新しいマシン「ロードスピリット」というマンガの主人公が使うマシン。そのマンガと新しいロードスピリットを合わせて今4次ブームが来るんじゃないかと言われていて我々も期待している」

 最近はコロナ禍で、大会が開けないといいますが、第4次ブームの盛り上がりは、また違う特徴があるようです。

タミヤ 高戸聡志さん:「やっぱり外になかなか出られない中で、家庭の中でも楽しめるホビー。家で何かやってみよう、作ってみよう、ということでミニ四駆が注目されたり、プラモデル全般が、そういった巣ごもり需要ということで人気が高まっている」

林輝彦アナウンサー
「タミヤショップって書いてありますね、こちら。社内にショップもあるんですね」

 せっかくなので私も、このブームに乗っかるために、ミニ四駆を購入します。

林輝彦アナウンサー
「ありました。こちら先ほどご紹介いただいた最新のミニ四駆です。ロードスピリット。うわー、作りたいなこれ。…! うわーある。絶対持ってました、こちら絶対持ってましたよ、懐かしい。百貨店とかで、親に買って買ってって言ったの覚えてます。」

 思い出のモデルにするべきか、最新のモデルにするべきか、悩むことおよそ5分…。結局、この第4次ブームをけん引するであろう最新モデルを選びました。

画像: 現在100種類

林輝彦アナウンサー
「プラモデル作るときは開ける瞬間がワクワクするんですよね。開けますよ。あー、いいですねぇ、懐かしいです。あーそうですそうです、これね、くっついてるんですよ全部。これを一つ一つ切り取って組み立てていくわけですよ。小さいころからプラモデルはよく作っていたので、問題はないかなと思います。そうですね、20分で仕上げたいと思います。始めましょう」

 ところが、作り始めて数分。懐かしさとともに、大切な記憶がよみがえってきました。

林輝彦アナウンサー
「小さいころ本当に、ミニ四駆でも遊んでいたんですけど、父に作ってもらっていたので、恐らくミニ四駆作るの僕初めてなんですよね。…あ?あ、違う。(タイヤの)大きさが合わない。これ違うな、これ違うぞ、これか。こっちか、ん?」

 改めまして、ミニ四駆づくり、初挑戦。接着剤は不要、部品を切り取るニッパーと、ドライバーがあれば1台30分~1時間ほどで作れるというのですが…。

林輝彦アナウンサー
「いよいよ電池を入れるところまで来ました。単三乾電池を2本入れます。そして電池カバーを付けて、かっこいい部分を上にはめて、しっかりと固定します。完成しましたー、やったー。いかがですか? ちょっと動かしてみますねこれで、なめらかじゃないですか。さぁトータル時間、目標は20分でした。なるほど、大満足です。1時間15分かかりました」

 想像以上に時間がかかりましたが、コロナ禍のお家時間で作るには、程よく楽しめるのではないでしょうか。

家電量販店にはコースも

 実際に、市内のコースにも、子どもと遊ぶ、大人の姿が…。

●塚本さん(34)と大智くん(6)。

2人はどういう関係?
塚本さん「おいっ子です」

ミニ四駆どう?
大智くん「楽しい」

どこが好き? 
大智くん「ボディ。僕ね青。」
塚本さん「第2次ブーム。近くのおもちゃ屋さんに行って、みんなで集まって毎日レースしていた。久しぶりにやって楽しいです。」

 10年以上の時を経て、おいっ子の大智くんと再びミニ四駆を始めた塚本さん。昔と比べて、ある部分が変わったそうです。

塚本さん(34)・大智くん(6)
「当時、買えなかったパーツが大人になって買えて、コジマはコースも変わるので、それに合わせてカスタムできたり、素人レベルだが、その辺りをいじくるのが楽しい」

画像: 家電量販店にはコースも

2人のレースに、私も混ぜてもらいました。

 まず、1台がカーブを通過、そして真ん中のレーンも通過、最後に私、林のミニ四駆が通過していきます。

林輝彦アナウンサー
「林のだいぶ遅いですよ。周回遅れじゃないですか。速い」

 一番にゴールしたのは、大智くんのミニ四駆。そして私のミニ四駆はかなり差をつけられてしまいました。

 第3次ブームからコースを設置するこちらの店でも、最近は第4次ブームの影響を感じているそうです。

Q.多い時はどれくらい並ぶ?

コジマ×ビックカメラ 大東実保さん:「50人くらいは並んでいます。週末特にご家族連れだったり子どもが、走らせているマシンに興味を持ってもらって、売り上げの方も伸びています。(ミニ四駆の)にぎわいが戻ったことがとてもうれしい」

 世代を超えて愛される、静岡発祥のミニ四駆。これからやってくるホリデーシーズンに向かって、全速力で駆け抜けます。