台風、そして猛暑 農家から「悲鳴」も…買い物客「ちょっと高い気が…」 かき氷店は最大45分待ち 静岡

 県内はきょうも気温が上がり、厳しい暑さとなりました。静岡市の中心部では32.8℃の真夏日に。熱中症警戒アラートが発表されていて、街中では日傘を差す人も多くみられました。
 お盆を直撃した台風7号が過ぎ去って、戻って来た暑さ。その影響で…。

最大45分待ち

画像: 最大45分待ち

 再びの暑さを歓迎しているのが、かき氷店です。真夏日となったこの日、待ち時間は最大45分。飛ぶように売れていました。

四季彩堂根上り松店マネージャー 太田温子さん:「日本の夏は蒸し暑いので、かき氷は暑い日は特に売れますね」

 人気の一因は、使っている「氷」だといいます。

不純物の少ない「純氷」でふわふわなかき氷に

画像: 不純物の少ない「純氷」でふわふわなかき氷に

 その氷を作っているのが、こちら。繰り返し濾過した天竜川の伏流水を、なるべく凍らないように、ゆっくりと凍らせてつくる、不純物の少ない純氷。一般的に純氷は48時間以上かけて作られますが、こちらではその2倍の96時間を費やすことで、透明度が高く硬い氷に仕上げています。

浜松委託倉庫製氷部サブリーダー 新田栄子さん:「時間をかけて作っていますので、(氷の)密度が濃い分だけ、ふわふわなかき氷を作ることができます」

 こだわりの氷は「浜松純氷」と呼ばれ、かき氷店に支持されています。かき氷にして食べると、まろやかに溶けていくのが特徴だといいます。

四季彩堂根上り松店マネージャー 太田温子さん:「ふわっと氷が削れて、食べた時も口どけが本当にすっとなくなる感じで、氷の雑味とか嫌な香りとかがないので、すごくシロップの味をダイレクトに楽しんでいただけます」

 暑さも後押しとなって、この日は150杯を売り上げました。

浜松市からのお客さん:「もうこれで涼んで、体温下がって最高ですね」

農家からは悲鳴も…「ナスは2~3割出荷が減る」

画像: 農家からは悲鳴も…「ナスは2~3割出荷が減る」

 一方、厳しい暑さに悲鳴をあげるところも。

渡辺俊和さん(農家・55):「暑すぎる影響でナス独特のテカリが無くなって。これだと出荷ができない」

 ナスやトマト、キュウリなどを育てる畑でも、この暑さが打撃となっています。

渡辺俊和さん:「2~3割は(ナスの出荷量が)減ることになりましたね」

Q.どれぐらいの損害ですか?
A.「感覚的には20~30万円ぐらいの損害でしょうかね」

 さらに、追い打ちをかけたのが、台風7号です。

渡辺俊和さん:「風で(ナスが)擦れちゃって。小さいうちにナスが擦れちゃうと、こうやってかさぶたみたいになっちゃう」

 猛暑に耐えていたナスを、台風の強風が襲いました。

渡辺俊和さん:「ダメっすね。傷だらけだ」

 傷が大きいナスは、廃棄せざるを得ません。ナスだけでなく、トマトも暑さにやられ、実がならない事態に。例年に比べて1割ほど収穫量が減ったといいます。

買い物客「ちょっと高い感じがする」

画像1: 買い物客「ちょっと高い感じがする」

 影響は、食卓にも…。

買い物客:「ちょっと高い感じがする。買わなきゃしょうがない。生野菜はね」

 家計の負担も増しています。

画像2: 買い物客「ちょっと高い感じがする」

ヒバリヤ 山岸達也部長:「特に今の時期ですと、ホウレンソウや小松菜であったり、太ネギであったり、というのが上がっている。例年と比べて10%、20%いかないくらい値上がりしていると思います」

 今後、台風の影響が出れば、さらに高値となる可能性もあるといいます。

ヒバリヤ 山岸達也部長:「台風が出たところで、遠いところから商品を持ってくることになりますので、物流費などでお値段のほうが値上がりしてしまうのかな、というのが懸念です」

(8月20日放送)