崩落した橋のそばのケーキ店 台風から2カ月たった今 浜松・天竜区

台風15号から23日で2カ月。浜松市天竜区では橋の一部が崩落し、いまだ復旧の見通しが立っていません。橋のすぐそばにあるケーキ店を取材しました。

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崩落した橋のそばのケーキ店 台風から2カ月たった今 浜松・天竜区

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発災当時 原川朋華記者:
「浜松市天竜区です。橋の中央が欠落して鉄筋コンクリートがむき出しになっている。また橋には多くの流木がせき止められている」

 9月。県内各地に大雨をもたらした台風15号。

 浜松市天竜区では二俣川にかかる嘯月橋の一部が崩落しました。

 道路の冠水や住宅の浸水が発生。住民は土砂のかき出しに追われました。

11月22日

あれから2カ月。

原川朋華記者:
「現在、橋は撤去作業が進められています。川の様子は水量、水の流れともに穏やかで、
2カ月前と異なっています」

 橋を支える柱に流木がつまって川の水をせき止めたことが崩落の一因とみられています。

 浜松市は安全性を考慮し、先月から撤去を始めました。

 しかし、今後橋をどうするかは決めておらず、住民たちの意向を聞いていくことにしています。

 嘯月橋の目の前にあるケーキ店「ミココリエ」。

森の中の菓子工房ミココリエ 木下幸一オーナー:
「一番の私たちのお店を案内する上で欠かせない 道(橋)でもありますし、果たしてこれからどんな形でこの橋が残ってもらえるか、私たちも心配なところはありますね」

 オーナーの木下幸一さん。

 嘯月橋から200メートルほど離れたところに別の橋があるものの、店の目印にもなっていた橋はなくなってしまいました。

 駐車場にあった大きな看板も台風で壊され一部が流されました。

木下幸一オーナー:
「川の威力というか勢いがすごかったんだろうなと感じましたね」

 この店は床上浸水の被害に遭いました。

 ケーキを冷やすショーケースも壊れ、発災から2週間ほどは営業できませんでした。

木下幸一オーナー:
「自然のことなので起きたことはしょうがないと思って、これからどうしていこうか模索していました」

 営業を再開した後も、橋がないことで遠回りを余儀なくされ、客足が減らないか気が気でなかったといいます。

 しかし、心配をよそに地元の浜松市だけではなく磐田市や愛知県豊橋市からも客が訪れ、忙しい毎日が続いています。

 定休日の22日もクリスマスケーキの準備に追われていました。

木下幸一オーナー:
「ここの地域だけでなくて、結構たくさんの方が被災して下を向いていた時期もあったと思うが、お菓子1つでも食べてもらって、笑顔になっていただけたらという思いがあるので、そういう思いを忘れずに、これからもお菓子作りをしていきたい」

画像: 11月22日