窓から大量の土砂…去年、被害を受けた老人ホームの台風対策とは 静岡・小山町

 静岡県内で初めて大雨特別警報が出るなど、最大級の勢力だった去年の台風19号。県内では3人が亡くなるなど各地に甚大な被害をもたらしました。ある施設では土砂による大きな被害が…。

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石田和外アナ:「小山町の老人ホームが浸水被害にあっています。建物の1階部分は見えません。土砂が押し寄せて来ています。この建物で食い止められているんですが、山側から押し寄せた土砂がたまっていま

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土砂の量は10トントラック約50台分

 施設の裏にある小さな水路から大量の土砂が建物に流れ込みました。 地域の住民がいち早く異変を知らせたため、入居者、スタッフ全員は2階に避難することができましたが、土砂の量は10トントラック約50台分でした。

若[林久美子施設長:「命だけが無事だった。職員もお年寄りも、何もなかったのが良かった」

あれから1年

 あれから1年。昨日、再び特別養護老人ホーム、平成の社を訪れました。対応してくれたのは施設長の若林さんです。

若林久美子施設長:「ボランティアが来てくれて、施設そのものは、あっという間にキレイになった。そのあと工事は半年かかった。生活が出来るようになったのは(今年の)3月、4月から」

画像1: あれから1年

シャッターを設置

 そこから土砂災害の対策に力を入れました。これは去年の映像。土砂は施設の窓ガラスを破って中に入っていきましたが、これを塞ぐ為に、シャッターを設置しました。さらに… 若林久美子施設長:「小山町に頼って、心配事があるとすぐ連絡する」

 台風19号の被害があってから、町役場と密に連絡を取り合い、防災の意識を高めているそうです。

画像2: あれから1年

1年前の土砂がいまだに…

小山町役場 前田修さん:「むき出しになっているのは、去年の土砂が残っている。まだまだ溜まっている。どうしても雨が降る度に流れ込んでしまう」  台風シーズンに備え、さらなる防災対策が必要ということで先月、裏山にある物が設置されました。それは…

画像3: あれから1年

上流にダム

小山町役場 前田修さん:「上流に土砂を受け止めるためのダムを設置している」

画像4: あれから1年

泥だめをつくり対応

 町がパイプ役となり県が施設の裏山に高さ6m、幅20mの治山ダムを建設しました。 大雨の時などは土砂を溜め込む機能があります。2基建設しているうちの1基完成しました。  治山ダムの効果について県の担当者は…

静岡県東部農林事務所 藤本拓也さん:「先月出来たダムは、(今回の台風にも)効果が発揮されると考えている。(建設中のダムがある)渓流については、施工業者が簡易的な泥だめを作って、大雨が降った時でも土砂を止めて災害につながらないよう対応している」