【台風15号】1カ月の雨量超えた地域も…各地で土砂崩れ・陥没 死者・行方不明2人、送電線の鉄塔2基も倒れる 静岡県
台風15号は午前9時に温帯低気圧に変わりましたが、昨夜から県内では初となる線状降水帯が発生し、猛烈な雨となり「記録的短時間大雨情報」が16回にわたって発表されました。おととい午前5時の降り始めからきょう午前11時までの雨の量は、静岡市駿河区で419.5ミリ、静岡市鍵穴で410.5ミリ、藤枝市高根山で410ミリなどと平年の9月1カ月で降る量を超える記録的な雨量となりました。県内の土砂災害警戒情報は午後3時までに全て解除されました。
電気・水道・携帯電話…ライフラインにも影響
石田和外アナウンサー:「足久保上空です。土砂崩れで山肌があらわに。送電線があるが、鉄塔が倒れている。たどっていくともう一つも倒れています」
県内のライフラインにも深刻な影響が出ています。中部電力によりますと県内では静岡市葵区を中心に最大11万軒余りで停電が発生しました。葵区足久保口組の送電線の鉄塔2基が土砂崩れで倒れたことが原因だということです。これを受けて、送電線の経路を変更したことで、午後3時までに鉄塔の倒壊が原因の停電は解消されました。
静岡市内では大規模な停電の影響で断水が続いています。
特に清水区では興津川からの取水ができず、広い範囲で断水していて午後3時から9カ所の生涯学習交流館で給水車による給水が始まりました。市によると、貯水タンクの水にも限りがあるため断水の範囲が今後広がる可能性もあるということです。
また、携帯電話がつながりにくい状況も出ています。NTTドコモで影響があるのは静岡市・島田市・藤枝市・磐田市・森町・川根本町の一部のエリアです。
KDDIは静岡市の一部エリアでau・UQモバイルなどに影響が出ています。
ソフトバンクは静岡市葵区と清水区・掛川市・島田市・川根本町の一部で
影響が出ています。
いずれも台風による停電や伝送設備の故障などが原因ということです。
土砂崩れや道路陥没も…1人死亡、1人行方不明、3人軽傷
また土砂崩れも起きています。掛川市遊家では土砂崩れで住宅が倒壊し、この家に住む45歳の男性が死亡しました。土砂による圧迫死だということです。
浜松市天竜区緑恵台では住宅3棟が土砂崩れに巻き込まれ、9歳の男の子を含む3人が軽いけがをしました。
川根本町下泉では道路の陥没が発生し、午前3時前70代の男性2人が乗る軽トラックが転落しました。県などによりますと、1人は自力で脱出しましたが、もう1人の行方が分かっていないということです。
県はきょう災害対策会議を開きました。これまでに死者1人、行方不明者1人、3人が軽いけがをしているということです。