台風15号で泥水が店内に…1カ月にようやく営業再開も 100年続く布団店…後継者なく来年11月に閉店 静岡市清水区
台風15号により氾濫した静岡市清水区の巴川周辺は、多くの住宅や店舗が浸水被害を受けました。オープンから100年以上続き、来年閉店を予定するふとん店を取材しました。
静岡市清水区の巴川近くにある「松永ふとん店」。店が独自に製造したオリジナルのふとんなどが販売されているほか、ふとんのリフォームやレンタルなども行われています。100年以上続くふとん店ですが、後継者がいないため、来年11月、閉店を予定しています。
松永愛自さん:
「来年の11月で閉めるのは、私も最初体調を崩したときに従業員に説明しておいたので。ここで地域の方々に色んな点で愛されてきた店なので『残念だ』と言われるんですけど、仕方ないなというところです」
そんな中、今年9月、台風15号の影響で近くを流れる巴川が氾濫。ふとん店の中も泥水が入り込み、ふとんやベッドも浸水する被害を受けました。
松永里美さん:
「このくらい(水が)入りました。この辺がみんな水に浸かって。ふとんが浮いている状態。座布団とかも浮いていて。今回は倉庫から事務所からベッドコーナーから仕事
場からみんな(水が)入っちゃったもんですから。私も嫁に来て42年になるが初めて」
再開できたのは先月下旬
店内を掃除し、商品も新しい物に入れ替えて先月下旬、ようやくお店が再開。店内に商品が並ぶ元の光景が戻ってきましたが、閉店まで1年と迫り、お客さんからは惜しむ声が上がります。
常連客:
「(他の店と)やっぱり違いますね。ずっと寝具一筋でふとんも開発してらっしゃるから。寝具のことなら松永さん。やっぱりさびしいですね」
常連客:
「先代からふとんを作っていただいていたので、ちょっとさみしいですね」
店を大事にしてくれるお客さんのためにも、しっかりとこの1年はお店を続けたいといいます。
松永里美さん:「まだもう少し頑張ろうというつもりでいるので、(台風を機に)がんばらなきゃという思いですね」