【台風15号】県民からは「判断遅い」の声も…自衛隊への災害派遣要請は被害判明の2日後 川勝知事「市町からの要請待っていた」 静岡市
川勝知事「市町からの要請がないとなかなか勝手にできない」
対応の遅れを指摘する声に対して、川勝知事は…。
静岡県 川勝平太知事(9月26日)「残念ながら今回市町からの要請を待っているということで、要請があり次第、即動くという態勢を整えていた」
Q.県民から災害派遣要請が遅かったという声も上がっているが…。
A.「それは本当に残念。災害派遣要請をする用意がありながら、市町から上がってこないということで、じりじり待っていた」
Q.要請がないと県として動けなかった?
A.「なかなか勝手にできない」
田辺市長が説明する「自衛隊派遣要請」が遅れた理由
知事から「要請がなかった」と指摘された格好の、静岡市の田辺市長。被害判明の翌日、25日の午後に断水の原因となった興津川の取水口を視察しました。
静岡市 田辺信宏市長(9月25日):「1週間以内で何とか復旧にこぎつけたいと思っています」
しかし、静岡市の災害対策本部の1回目の会議が開かれ、自衛隊への災害派遣要請が決定したのは26日の朝のことでした。
記者会見で田辺市長は…
Q.県への自衛隊の災害派遣の要請について、きょう(9月26日)判断に至った理由というところをお願いできればと思います。
静岡市 田辺信宏市長(9月26日):「きのう私も現場を視察しまして、よし、これはもう週明け、連休あけたらしようという本部会議の決定になりました」
Q.もう少し早く出す判断という、その辺りはどうですか?
田辺市長:「まず何を支援要請するか、具体的な中身を固めなければいけないということがありましたので、それを総合的に協議をして、二つの柱、一つは取水口の復旧支援、もう一つは孤立集落解消、これを二つの柱として県に対して要請をするということになった次第です」
県からは25日に打診が
市によりますと、県からは遅くとも9月25日の時点で、災害派遣要請を検討するように打診があったといいます。それに対し、市は人命救助の支援が必要な状況にはないとして、当初、要請は不要との考えでしたが、清水区の大規模な断水を踏まえて、方針を転換したということです。
Q.土曜は何をしていたのか。どうしてこんなに市長からのメッセージ発信が遅れたのかお答えいただけますか
田辺市長:「土曜はまずは、私、市長ですので、やはり情報の集約ということで、市長室で陣頭指揮に当たっておりました。そして、総合的な被災状況を確認して、そしてどこが一番重大だということを各局で議論してもらって、きのう視察に行ったということですので、ご理解いただきたいと思います」
Q.この間、例えば岐阜市長は土曜日のうちにツイッターで静岡市への支援を表明して、どうして市長はすぐにそういったご自身の言葉によるメッセージ発信をされなかったのか?
A.「危機管理はいろんな手法があろうかと思います。まずは全体状況を把握するとき、私は市長でありますので、私がやはり常に市長室にいて、そして全体の状況を把握する、収集をするということがまずは大事だということで、発災をした未明の朝、その状況を知って、昼間に役所に来たわけですね。最初から慌てて現場を見るということではないということです」
Q.SNSで一言メッセージを出すことも難しかったですか?
A.「ホームページでもやっていますけれども、とにかくきのう、メッセージをSNSで出しました」
Q.それは、おとといはできなかったことになるということですね。
A.「(約10秒の沈黙)それが遅かったということですか?」
Q.という声が、どうしてきのうまで何も市長はメッセージ出さなかったのか…
A.「何も出していないわけじゃありません。私自身はメッセージを出していました。それがメディアを通じて届かなかったということはあったかと思います。ですので、これからメッセージをちゃんと出していきますので、市民が知りたい情報をきちんと出していくことが大事だということは、私心得ておりますので、是非ご理解いただきたいし、ご協力お願いしたいと思います」
県からの災害派遣要請を受け、その日の夜にはおよそ30人の自衛隊員が興津川の取水口にたまった土砂やがれきの撤去作業を開始。日付が変わった28日午前1時ごろに完全撤去されました。
その後、静岡市は徐々に取水を再開。28日夕方から断水が解消され始めました。取水口を埋め尽くしていた流木などは自衛隊によって撤去されるまでおよそ6時間半でした。
(10月1日放送)