「丹精込めた茶葉が…」台風から1か月、静岡市の茶農家では今も被害の爪痕残る
今も爪痕が残る台風15号。被害からまもなく1カ月が経ちますが行政などの助けがないと自力での復旧作業が難しい場所があります。静岡市の茶農家を取材しました。
静岡市葵区内牧地区の秋本和寿さん(61)。父から畑を引き継ぎ50年近く茶の生産を営んでいます。
秋本さんは、先月発生した台風15号の影響で、自宅裏山の斜面にある茶畑の一部に被害を受けました。
秋本和寿さん:
「ここがね、今回落ちた所です。寂しかったですよね、せっかく自分が丹精込めた茶葉がこうなってしまうと情けないというか」
崩れ落ちた茶樹はおよそ5段分。
今後の雨による2次被害を心配し崩れた箇所の一部をブルーシートで覆いましたが、崩れ落ちた木々はそのままです。
秋本和寿さん:
「(葉は)泥だらけです、これはもう全然だめですから。ここはもうこのまま、行政がやってくれるかどうかそれだけですね」
また、秋本さんは、地区の5カ所ほどで茶を栽培していますが、畑までの道路が土砂で塞がれてしまっていたため栽培作業にも影響が出ました。
秋本和寿さん:
「本当であれば10月11月で茶園のならしをして、一番茶の支度をしておきたいんですけれども、車が入っていかないもので」
おとといまで、土砂の撤去作業が行われていた農道。いまは車も通れるようになりましたが、道路には未だ木や石が転がっています。
台風が発生してから、初めてこちらの茶畑を訪れると・・・
秋本和寿さん:
「車が回転するように作ってあったんだけれども、この下が全部えぐれてしまって流されたんじゃないかね、まさかこんなんになっているとは思わなかった」
コンクリートで作られた駐車スペースが崩れ落ちてしまっていました。
静岡市によりますと農作物の被害は数百件に上り道路の復旧作業は発生箇所が多いため順次調査を行っているということです。