車が直撃した家も 一夜明け突風の被害が明らかに 浜松市
浜松市で3日夕方、発生した竜巻とみられる突風の被害状況が明らかになってきました。屋根や外壁が剥がれた建物、風で飛ばされた車が直撃した家もありました。
●久須美舞記者:
「東名高速道路浜松西インターチェンジの近くの住宅街です。あちら。電柱に近くの倉庫から飛ばされてきたトタン屋根、そしてビニールのようなものが引っかかっています。時折、火花を散らす様子もあります」
3日午後5時半ごろ、浜松市中央区で、突風による被害が出ていると、消防に通報が相次ぎました。
こちらの男性は、突風が発生した当時、自宅の中にいたということですが…。
●住民:
「僕はお風呂に入っていて、すごい音がして、出てきたらこんな状態になっていて。通り過ぎるのが一瞬だったですね。」
現場では雨の中、ブルーシートで屋根を覆うなどの、応急処置をしていました。割れた窓ガラスに、吹き飛んでしまったカーポートの屋根。なかでも、当時の風の強さを物語っていたのは…。
●竹内一夫カメラマン:
「付近の住民の方の話によりますと、こちらの奥に置かれていた物置小屋の資材が、飛び越えて、こちらの場所まで飛んできたということです。」
浜松市によりますと、この突風で12歳の男の子が割れた窓ガラスで、足に軽いけがをしたということです。
広範囲のエリアで少なくとも15件の被害が確認されている今回の突風被害。一夜明け、その全貌が明らかになってきました。
●齋藤諒アナウンサー:
「こちらの建物は、窓ガラスが大きく割れています。 そして風によってフェンスも曲がってしまっています。さらにトタンの壁もですね、ほとんどが剥がれてしまっています」
風によって外壁が飛ばされ、中が露になった建物。飛ばされたトタンの一部が、木に引っかかったままになっています。すぐ近くの工場も屋根が飛ばされ鉄骨がむき出しに。4日朝から作業員による復旧作業が進められていました。
●被害を受けた男性:
「トタンが飛ばされて向こうまで飛んでいった。(家の前が)ぐちゃぐちゃの状態だったので大変でした。」
Q現在はどんな作業をしている?
「散らばった瓦などをかき集めて、1カ所にまとめている。(復旧には)1カ月はかかると思う」
さらに取材を進めると・・・
● 齋藤アナウンサー:
「突風によって家の前に止めてあった軽トラックが飛ばされ家を直撃しました。現在撤去作業が進められている」
家にもたれかかるように止まっている軽トラック。この異様な光景に住民は・・・
●被害にあった男性:
「窓から覗いたら目の前に車があった。ほんの一瞬のことで何があったのか分からなかった」
被害状況が徐々に明らかになっていく中、上空から被害現場を見てみると、そこには驚きの光景が広がっていました。
●石田和外アナウンサー:
「大きなビニールハウスが形が分からないほど壊れてしまっています。画面右側にビニールハウスが見えます。その一画、ビニールハウスがない状態になっていますが、ここにあったビニールハウスがこの位置まで飛ばされて模様です。」
ビニールハウスが直撃した家の住人に、話を聞くことができました。
●ビニールハウスが直撃した家の住人:
「とにかくびっくりした。何が起きたかなと。(自宅の)雨戸を閉めていたので、それを開けたらもうこの状態だった。ハウスがここまで来るとは思わなかった」
4日午前中には静岡地方気象台が現地に入り、住民らに話を聞くなどして、被害状況を調査しました。
●静岡地方気象台 上清直隆次長:
「この突風をもたらした現象が何であるかが特定できるような目撃情報や被害のあったところを確認して、強さを特定できるような情報がないか調べていきたい。」
静岡地方気象台によると、当時現場では最大瞬間風速50m以上の風が吹き、この突風が南北2キロ~3キロに渡って被害が出たということです。