天竜区盛り土問題 浜松市土地所有者に警告するも具体的な対応せず
台風で土砂崩れが起きた浜松市天竜区の盛り土について、市は土地所有者側に県の条例に抵触する可能性を 伝えていましたが、具体的な対応には及んでいなかったことがわかりました。
9月の台風15号では大雨の影響で浜松市天竜区緑恵台で土砂崩れが起こり、住宅3棟が損壊、3人がけがをしました。
土砂が崩落した起点には盛り土が造成されていて、2014年から去年までの間に住民からこの盛り土に関する相談が4件市に寄せられていたことがわかっています。
この際市は土地所有者に「もしこれ以上搬入を続けるなら、県土採取規制条例に基づく厳しい指導になる」などと伝えていたことが、市が開示した資料によってわかりました。
その後も市は土地所有者側に対して口頭で指導していましたが、今年1月条例が適用されるかどうかを確認するため土の量や面積の測量を求めていたところ、所有者側からの連絡がなく、市の対応は途切れていたということです。
また、市が開示した資料では2014年に市が現地確認に行ったところ、土地所有者は「草木の手入れに困り、2003年ごろから埋め立てを頼んでいる」と話していたことも明らかになりました。
市は早ければ11月中にも第三者委員会を設置し、土砂崩れが発生した原因の究明や行政対応の検証を行うことにしています。