専門家「噴火直後に津波を判断するのは難しい」 トンガ沖火山噴火から注意報・警報発表まで数時間 「未知の現象」…伊豆海底火山でも?
なぜ今回のような津波が起きたのでしょうか?そのメカニズムは未知の部分もあり、専門家は、地震による津波とは異なり海底火山の噴火による津波は判断が難しいと話します。
常葉大学社会環境学部
阿部郁男教授:「(火山噴火の)衝撃波による津波。火山の噴火によって衝撃波が発生し、それによって波がたち、それが日本にまで伝わり津波が起きているという現象」
「100年に1度の規模」と言われる噴火によって起きた今回の津波。これについて静岡県内の専門家は、海底火山の噴火の衝撃により通常の津波の到達予測よりも早く県内の沿岸部にも津波が到達したと分析しています。
今回、気象庁は地震の津波の時とは異なる難しい判断を迫られ、噴火の直後には「被害の心配はない」としていたものの、数時間後に一転。「津波警報や注意報」に切り替えました。
常葉大学社会環境学部
阿部郁男教授:「なかなか(海底)火山の噴火の津波は難しい。地震の時は地震の震源の位置とマグニチュードと、それから深さや津波が有る無し、それからどのくらいの津波になるかというのが推定できるが、火山のときは、噴火したらすぐそれが津波につながるかというのが必ずしも同じ状況にはならない。ですので、判断をするのがすぐには難しい」
海底火山の噴火による津波について、発生の仕組みを解明したり予測したりするのは難しいといいますが、県内でも身近に火山は存在します。阿部教授は地震による津波だけでなく、噴火による津波が発生する可能性を考え、対策を検討する必要があると指摘します。
常葉大学社会環境学部
阿部郁男教授:「地震だけでなく火山でも津波が起きることを改めて知ってほしい。例えば、伊豆半島には火山がたくさんあるし、海底で火山噴火なんかが起きると津波警報とか注意報が出るなもなく例えば伊豆の東岸には津波がやってきてしまう可能性がある。そういった時にどういった対応がとれるのかというのをしっかり検証することが必要」