袴田巌さん側「無罪判決否定禁止ルール」を新たな請求原因に 検事総長談話は「名誉棄損」…国に損害賠償求める裁判
袴田巌さんが検事総長に名誉を傷つけられたとして国を訴えている裁判で、原告側が新たに法的なルールを違反していると主張する書類を提出しました。
裁判で原告側は、袴田さんの無罪確定を巡り畝本直美検事総長の「控訴して上級審の判断を仰ぐべき」とする談話が、袴田さんを犯人視し、名誉毀損にあたるとして国に550万円の損害賠償などを求めています。
これまで原告側は「名誉棄損」を主に主張。しかし、13日に静岡地裁で開かれた裁判で、これに加えて日本の刑事司法における「無罪判決否定禁止ルール」を新たな請求原因とする書面を提出しました。これは裁判で無罪が確定した後に検察官などの国家機関が判決内容を否定したり、被告人を犯人扱いしたりするような言動をしてはいけないという法的なルールです。これに基づき、原告側は今後、名誉棄損とルール違反の2本立てで損害賠償を請求します。
成城大学法学部の指宿信教授が作成した「無罪判決否定禁止ルール」や検察官が制作した理念が記載された書類など3点を提出しました。
また、原告側は主張について法廷で、これまで公務員全体に課せられる義務違反についてでしたが、並列して公権力がある検察官に特化した義務違反の主張をすると口頭で補足しました。
袴田さん弁護団の小川秀世弁護団長は「刑事司法上の原則から導かれるルールを、日本でもハッキリ主張する。今まで曖昧だった部分、検察の無罪判決を無視する発言についてハッキリとした裁判所の判断を示してもらいたい」と話しています。
次回の口頭弁論は12月24日です。