「2軍で事業が成り立つのか」という質問も…プロ野球新球団の創設目指す企業が住民と意見交換会 静岡市
ハヤテグループ 杉原行洋代表:「本当に清水の皆さま、静岡の皆様ですね。野球愛・野球熱を感じさせていただきました。本当に、大きな期待を頂いていると思いますんで、これに全力で応えたいと思います」
こう語ったのは2024年シーズンからプロ野球のイースタン・リーグ参入を目指している、都内で金融事業などを手掛ける「ハヤテグループ」の杉原行洋代表です。これまでに静岡市清水区にある「清水庵原球場」を本拠地に、2軍のみのプロ野球新球団の創設を目指すと表明しています。
静岡・田辺市長「どんな受け皿づくりができるか検討したい」
静岡市 田辺信宏市長(去年12月):「ハヤテさんからの話を受けて、イースタンリーグになるんでしょうが、この参加が実現できるように、清水庵原球場の本拠地化について今後どんなことが受け皿づくりとしてできるのか、積極的に検討を進めてまいります」
去年11月のプロ野球オーナー会議では、2024年のシーズン開始を目標に新たに2つの球団の新規参入を認め、2軍の公式戦を開催する方針などが取りまとめられています。
プロ野球オーナー会議 山口寿一議長(去年11月):「新たにファームリーグに参加したい球団・チームを募ってファームリーグを拡大し、地域での野球活動、野球振興を図ることを柱としている。私たちNPBにとってはより多くの仲間たちと手をとりあって進める全く新しい挑戦になる」
2軍の観客動員数で事業が成り立つのか
11日午後、静岡市役所清水庁舎で開かれた意見交換会には、「ハヤテグループ」の代表・静岡市の担当者、そして市民ら約100人が参加しました。冒頭のみ公開された意見交換会では、ハヤテグループの杉原代表が、創設を目指すに至った経緯を説明、終了後取材に応じました。
ハヤテグループ 杉原行洋代表:「このチームは育成と挑戦がキーワードになってくる。ここに全国からNPBに挑戦したい若者が集まって、そして巣立っていく。あるいは指導者の皆さまもそう。新しいチームが生まれると、新しい挑戦の場が生まれる。そういった活気のあるチームにしていきたい」
説明会では、市民から、「2軍の観客動員数で、事業が成り立つのか」という質問が上がりました。
ハヤテグループ 杉原行洋代表:「ファームリーグが今、盛り上がっている。ソフトバンク様を皮切りに、ジャイアンツ様、その他の球団、専用球場を建て、興行化に注力している。当然、サッカー王国だが、野球熱も非常に旺盛であると。野球の聖地の1つである草薙球場がある。ぜひ、皆さまとご一緒させていただきたい」
なぜ清水庵原球場
では、なぜ草薙球場ではなく清水庵原球場なのでしょうか?
ハヤテグループ 杉原行洋代表:「まず、庵原球場は非常に素晴らしい球場で、両翼が100メートルある。既にNPBの興行に耐えるグラウンドの広さがある。天然芝。内野席は屋根付き。東名と新東名に挟まれて、横にはトレセンもある。素晴らしい球場。今のところ、そのまま使わせていただけたらと考えている」
意見交換会に参加した市民は…
静岡市在住80代:「経済面もそうだけど、まず子どもたちに夢を与えてもらいたいですね」
静岡市在住30代:「本当に夢のある話だなと思ってます。静岡市にプロ野球選手が来る機会が多くなるということなので、楽しみだなって」
市の担当者は…
静岡市スポーツ交流課 長澤秀紀課長:「プロ野球の試合をすることによって、今使ってる人達との調整。これがまあ重要かなと思っておりますし、駅からは遠い部分にありますので、多くの方が自家用車で来場になりますので、渋滞とか、そういったアクセスに対する課題もあります。この2点についてはハヤテグループさんにお伝えをして、その辺でまずは利用者、それから周辺の住民の皆さんへの影響を最小限に抑えるような形で進めていただきたいなと考えております」
「ハヤテグループ」は2月中にも静岡市内で運営会社を立ち上げ、球団創設に向けた準備を進めていくとしています。