清水庁舎の耐震診断が違法だとして静岡市長に業者への委託費を返還するよう求めた住民訴訟 静岡地裁は原告の訴えを退ける判決
静岡市の清水庁舎をめぐり、耐震診断が違法だったとして建築士らが静岡市長に8600万円余りの返還を求めた裁判で、静岡地裁は請求を却下・棄却しました。
訴えによりますと、静岡市清水区の建築士や市議ら3人は、移転が計画されている清水庁舎の2012年度に行われた耐震診断について、「違法な処理があった」などとして、静岡市長に対して業者への委託費など8600万円余りの返還を求めていました。
3人は、おととし同じ主張の住民監査請求を行っていましたが、市は却下・棄却しています。
13日の裁判で菊池絵里裁判長は「期間内に監査請求がされたものとは到底いうことができず、正当な理由を認めることはできない」などとして、請求を却下・棄却しました。
判決を受け、原告代理人の藤森克美弁護士は、「司法は行政のやっていることをチェックするという、本来の憲法の原理に立ち返って審理をしてもらいたい」と話し、判決を不服として早ければ14日にも控訴するとしています。
静岡市の難波市長は「清水庁舎の耐震診断や 移転新築関連業務は、正式な手続きを経て適切に行ったもの。市の主張が認められたものと理解している」とコメントしています。