浜岡原発の防波壁を超える津波の可能性 中部電力が新たな想定を提示 原子力規制委員会は妥当性について判断見送り
中部電力はマグニチュード9の地震で浜岡原発の防波壁を越える津波が発生するという新たな想定を国の原子力規制委員会の会合で示しました。
中部電力は、これまで地震により発生する津波の最大の高さを21.1メートルと想定し、海抜22メートルの防波壁を整備。建物内への浸水防止や電源設備の高台への配備などを進めてきました。
17日、都内で開かれた原子力規制委員会の審査会合で、中部電力は地震発生時の断層の「すべり量」や「すべる時間」をより厳しい条件にした結果、津波の最大の高さが22.5メートルとなる新しい想定を提出しました。
これに対して、原子力規制委員会からは想定の大元として検討した津波の発生モデルについて、「2012年の内閣府のモデルを基に独自の要素を加えているが結果として分かりにくいものになっている」という意見や、「中部電力として発生モデルの妥当性をどう考えるのか」などの意見が出されました。
次回以降に中電が資料を再提出することになり、新たな想定の妥当性について規制委の判断は見送られました。