久能山東照宮も驚く「家康ブーム」…参拝者はコロナ禍前40万人⇒今年60万人のペース 静岡市内の家康ゆかりをご紹介

 空前の「徳川家康ブーム」に沸いている静岡県。GW期間中にも多くの観光客が「徳川の歴史散策」を楽しんでいました。

画像: 久能山東照宮も驚く「家康ブーム」…参拝者はコロナ禍前40万人⇒今年60万人のペース 静岡市内の家康ゆかりをご紹介

家康公が「ご祭神」久能山東照宮

画像1: 家康公が「ご祭神」久能山東照宮

 静岡市駿河区の久能山東照宮。家康公を「ご祭神」として祭っています。GWということもあり、境内には人人人。2010年に国宝に指定された社殿には参拝客も興味津々です。

愛知から
「(社殿の)細かな彫刻が見事。きらびやかだけじゃくなく、重みがある彫刻に感じられる」

東京から
「日本を作ってくれた1人だと思っているので、(社殿が)立派で良かった」

神奈川から
「やっぱり来ると空気がすごく違うとお話ししながら歩いていました。すごくきれいで海が見えるとというのはなかなか無いシチュエーションだなと思って、(家康は)素敵な所に祭られていると思いました」

 「家康ブーム」のすごさに、久能山東照宮側も驚いています。

久能山東照宮権禰宜 竹上政崇さん「今年は徳川家康公に対する興味とか注目度がかなり熱量を持って、皆さん(参拝者)が深い関心を持っているというのは感じています」

画像2: 家康公が「ご祭神」久能山東照宮

 実際、参拝客の数にも変化がでているそうです。

久能山東照宮権禰宜 竹上政崇さん
「今年、お正月からですね、だいたい今、4カ月経っていますけども、コロナ禍の去年に比べると2倍強の感じで、参拝者がいらっしゃっている。コロナ以前はだいたい年間40万人ほどが来られていました。このペースで今年1年多くの参拝者が来られたら、だいたい60万人は見込めると予想しています。近年では多い方になると思います」

 長野からやってきたという親子。今回、息子の「葵(あおい)」君が行きたいとお願いして「久能山東照宮」を訪れたといいます。

長野から 葵君(9つ)
Q,なんで久能山東照宮に来たいと思ったんですか?
A.「家康がいるから」
Q,家康は好き?
A.「うん」

長い階段は1159段

画像: 長い階段は1159段

 久能山東照宮といえば、参拝前に待ち受ける長い階段。社殿や家康公のお墓「御廟所」を目指すのにも一苦労です。

掛川から
「階段がちょっと、なかなか…」

 多くの参拝者が「はあはあ」言いながら階段を登っている中、浜松から来たというこちらの夫婦は…。

浜松から
「1159段(の階段)を上って、去年は愛知の鳳来寺に上って、階段を目当てに歩いてきました。非常に景色がいいので、気持ちよく上れました。また来たいなと思います」

日本平山頂と久能山東照宮を結ぶ日本平ロープウェイ

画像: 日本平山頂と久能山東照宮を結ぶ日本平ロープウェイ

 一方で…。

 日本平山頂から久能山東照宮を結ぶ日本平ロープウェイも「家康ブーム」で、ゴールデンウイーク期間中利用客が増加。通常、ロープウェイは10分から15分間隔で運行していますが、この日は、5分間隔で 折り返し運行を行っていました。

静岡浅間神社に続く商店街は「徳川家康一色」

画像1: 静岡浅間神社に続く商店街は「徳川家康一色」

 徳川家康のゆかりの地。つづいて向かったのは、静岡市葵区の静岡浅間神社に続く静岡浅間通り商店街。それぞれのお店の前には「家康公が愛したまち静岡」や「てくてく家康たび」など、のぼり旗やタペストリーが掲げられていて、まさに「徳川家康一色」に染まっていました。

画像2: 静岡浅間神社に続く商店街は「徳川家康一色」

静岡浅間通り商店街振興組合 理事 田向義和さん
「家康公ブーム来ていると思います。この浅間通り商店街近辺には家康公にゆかりのある場所やゆかりのある話が残っていまして、そういったところで観光客の方が巡られて、人通りが大変増えているように感じます」

 静岡浅間通り商店街が今年1月からスタートさせた「てくてく家康たび」。それぞれの店が「家康」をテーマにした商品をPRするため、パンフレットを配布しています。

「蛇口ももジュース」…家康は魔除けのためにモモを植えた?

 訪れたのは「静岡いいとこ 浅間通り店」。今年1月にオープンした、県内の人気のお菓子などが並ぶギフトショップです。

画像1: 「蛇口ももジュース」…家康は魔除けのためにモモを植えた?

 お店に入ってすぐ目につくのが「蛇口ももジュース」なる巨大な装置。名前の通り、蛇口をひねると果汁100%の桃ジュースが出てくる夢のような販売機です。(1杯250円)

静岡いいとこ浅間通り店 山口隆太朗店長
「平日だと約30~40杯で、GW入ってからだと、(1日に)130杯ほど売れています」

 ちなみに、「蛇口ももジュース」を体験するお客さんにはアドバイスがあるようで…。

静岡いいとこ浅間通り店 山口隆太朗店長
「おかわりができないので、このコップの上の方までなみなみと注いでもらうようにしてもらっています」

 果たしてお客さんは“なみなみ”と注ぐことが出来るのか? 愛知県から来たというお客さんが挑戦してくれました。

 蛇口を調整して少しづつ出るようにして、量を確かめながら入れていきます。

 見事、目一杯まで桃ジュースを注ぐことができました!

画像2: 「蛇口ももジュース」…家康は魔除けのためにモモを植えた?

愛知から
「おいしい モモの味が濃くて。せっかくなのでギリギリまで入れようと思ってね、頑張りました」      

 お客さんの中には、控えめな注ぎ方をする人も。まだまだ注げますが、ここでストップでした。

 実はこの「桃ジュース」にも意味があるんです。家康公は魔除けのためにモモを植えたとされていて、それにあやかって「蛇口からももジュース」を設置したといいます。是非一度 なみなみと注いで味わってみて下さい。

「葵の御紋」「「家康の顔」のせんべいも

 続いて向かったのは 創業明治2年という老舗煎餅店。その名も「葵煎餅本家」。こちらのお店「家康公」に関係する“あれ”をかたどった煎餅が看板商品だと言います。ヒントは店の名前です。

画像1: 「葵の御紋」「「家康の顔」のせんべいも

葵煎餅本家店主 海野和弘さん:「葵の御紋をかたどった“葵大丸”という名前のお煎餅です。今から100年ほど前、徳川家の方たちが久能山東照宮に参拝する時のお土産として、持たせようと作ったのが始まり」

 家康公は味噌が好きだったことから、味噌味を利かせた「葵大丸」。100年以上 静岡市民に愛されてきたその味は、ほのかな味噌の甘味を感じられる伝統の味。

 家康ブームの追い風を受け、コロナ禍と比べてGW期間中の売り上げはすさまじいといいます。

葵煎餅本家店主 海野和弘さん:「コロナ禍と比べれば3倍4倍くらい売れている。作っても作っても売れなかったコロナ禍では考えられない、マイナス部分を挽回しちゃっている感じですかね」

画像2: 「葵の御紋」「「家康の顔」のせんべいも

 そして、もう一枚「家康ブーム」で人気のお煎餅がこちら。「家康公」の顔を焼き印で押した「家康瓦」。サクサクとした食感とほのかな甘みはどこか懐かしい味がするおせんべいです。「家康瓦」は「葵大丸」とセットで販売しています。(単品では販売していません)

 GWは終わってしまいましたが、「家康ブーム」はまだまだ続きます。「家康公」に思いを馳せて おでかけしてみてはいかがでしょうか?