【続報】盗んだカツオの取引は現金で… 静岡・焼津と鹿児島に広がる困惑と憤り 冷凍カツオ窃盗事件
代金は現金決済で…
久須美舞記者:「今、容疑者とみられる男が車に乗り込みました。これから検察へ送られます」
神奈川県の運送会社元社長(48)と鹿児島県の卸売販売業元代表で無職の男(65)ら6人は、2021年3月共謀し焼津漁港で水揚げされた冷凍カツオおよそ10トン、時価163万円相当を盗んだ疑いで逮捕され10日朝送検されました。捜査関係者によりますと6人全員が容疑を否認しているということです。
6人は通常通さなければならない漁港内の計量所を通さずにカツオを運び出し、鹿児島へ横流ししていたと見られています。
運送会社元社長とトラック運転手がカツオの抜き取りを実行し、焼津市の水産加工会社社長(56)に正規の価格より安く卸していたといい、代金は口座振り込みではなく直接現金で支払いをしていたことが新たに分かりました。警察は証拠を残りにくくするためだったとみています。
水産加工会社社長は、運送会社元社長から仕入れたカツオを鹿児島の卸売販売業元代表の男に販売。この男も地元の取引先に売ることで、それぞれが利益を得ていたとみられています。
静岡と鹿児島 カツオ産地の声は…
日本一のカツオの水揚げを誇る焼津と、こちらも日本一のカツオ節生産量を誇る鹿児島県。カツオの町に困惑と憤りが広がっています。
焼津港で働く人:「(ショックは)ありますね。結構根が深いんでしょうね。捕まった人たちは一部と聞いているので」
焼津港で働く人:「この船もここに入ってきた船の燃料を積み込んで、商売しているから。数が少なくなるとやはり影響が出てきますね。信頼を早く回復していただけたらと思います」
2021年、鹿児島の卸売販売業元代表の男から4回にわたりカツオを購入したという水産加工会社の社長も。
鹿児島県の取引先 社長:「自分の会社に持ってきているなんて、全然思ってなかった。業界にとっても、うちにとってもすごく迷惑な話」
警察は6人がこれ以外にも犯行を繰り返したとみて、実態解明を進めています。