土砂が道路に流出し何度も通行止めに… 県の行政代執行始まる 静岡・島田市の採石場跡地
大雨などの際に道路に土砂が流れ出していた静岡県島田市の採石場跡地では、15日から県による行政代執行が行われています。
「それではただ今から、行政代執行による調整池兼沈砂池の浚渫作業をお願いいたします」
15日朝、合図とともに始まった県の行政代執行。島田市福用の採石場跡地では、6年以上前から違法な盛り土が行われ、土砂の流出でこれまでに9回、今年度は5回に渡り通行止めが起きています。
こうした事態を受け、県は土地所有者の「福用産業」に復旧工事を求める措置命令を発出。しかし事業者はすでに倒産していて工事は行われず、15日から県による行政代執行が始まりました。
根方ゆき乃記者:「たびたび国道への土砂の流出が問題となっていましたが、これから遂に県による応急工事が始まります。きょうは調整池にたまった土砂をかきだす作業が行われます」
また現場の状況を確認するため、ドローンを使った撮影も行われました。
県は今年度中に2カ所の調整池にたまった土砂を撤去する予定で、およそ4800万円の予算がつけられています。来年度以降に行われる採石場全体の復旧工事には数年かかる見込みで、費用は事業者に請求されますが回収できるかは不透明です。
静岡県 志太榛原農林事務所 農山村整備部
松村史基 部長:「一般的には会社からの請求が原則なので、このあとなかなか回収がどうなるか難しいところがあるが、法律の専門家と弁護士と相談しながら進めていく」