海岸にイルカ3頭が…衰弱した2頭を水族館が保護 静岡・西伊豆町、下田市
静岡県の下田海中水族館のプールで泳ぐイルカたち。仲良く泳いでいるように見える2頭の体のあちこちには、よく見ると白い傷が目立ちます。
実はこのイルカたち、水族館に保護された野生のイルカ。14日、西伊豆町の海岸に打ち上げられていたところを保護されました。
野生のイルカが打ち上げられていたのは、西伊豆町の大浜海岸。きのう午前6時すぎ、イルカ3頭がこの海岸に打ち上げられているのが見つかりました。
イルカの救出にあたった男性:「何度か海に出したが、何度もまた戻ってきてしまって、また打ち上げられるというのを3・4回繰り返して、後半は背ビレや尾ビレから少し出血があった」
打ち上げられたのは、「ハナゴンドウ」というイルカの一種。4時間にわたる救出活動の結果、3頭のうち1頭は無事に沖へと出られましたが、残りの2頭は、体が傷だらけで衰弱していて、再び海岸に打ちあがる可能性があることから下田海中水族館に運び込まれました。保護された2頭は、体長が2.4メートルと2.2メートルで、いずれも5歳前後の若い個体とみられています。
下田海中水族館飼育課 鈴木大祐さん:「ヒレがだいぶすれていて、顔にもすり傷がある。どちらかと言うと、黒っぽい方が元気かなと。黒い方が白い方の外側にわざと居て、網にぶつからないようにリードしてあげているようなのが見受けられる」
大浜海岸周辺では、ここ数年間でほかにもイルカやクジラが打ち上げられたことがあり、海流の変化が影響している可能性もあるといいます。下田海中水族館では、けがが完治してから海に放流する予定です。
下田海中水族館飼育課 鈴木大祐さん:「軽度のすり傷なので、このままうまくいけば傷自体は治るかなと思っている。とりあえず餌を食べ始めれば、こちらとしても一安心だと思う」
(3月15日放送)