【記者解説】なぜ？　静岡・難波副知事の退任…その背景は　静岡市長選への出馬の意欲はあるのか…

退任の背景は

石田和外アナウンサー：難波副知事が退任する方針だということですが、背景には何があったんでしょう？

根方ゆき乃記者（県政担当）：来月の任期満了で難波副知事は２期８年を務めることになりますが、歴代の副知事の中で『過去最長』で異例。さらに川勝平太知事が起用した副知事９人のうち難波副知事以外は全員１期で退任しているんです。

■難波喬司氏　2014年～　8年（来月までの任期満了で）
■山口一夫氏　1956年～　5年9カ月
■鈴木雅近氏　2001年～　5年7カ月

石田アナ：いわば既定路線のような形。県庁内ではどのような声があるのか？

根方記者：難波副知事は、川勝知事の『強力な右腕』としてこれまでリニア問題や熱海市の土石流問題など県政の重要課題を担ってきました。

　『あのような仕事ができるのは難波副知事しかいない』と話す職員が多く、引き続き県に残留するという方針には『安心した』という声が上がっています。

　また、今後『出野副知事１人に任せるのは負担が大きすぎる』と懸念する声もあります。

静岡市長選への出馬の意欲は？

石田アナ：今後、難波副知事の処遇はどうなる？

根方記者：川勝知事は、『理事』への起用を視野に検討しているということです。リニアや盛り土問題など県政の重要課題を引き続き担うということですが、どこまでの範囲の仕事を行うかなどは、調整が必要になります。

　当分はこうした問題に注力することになりますが、その中で注目されているのが、来年に控える『静岡市長選』です。ある県議は、「出馬の意欲はあるだろう。田辺市長の反対派が擁立に向けて持ち上げる動きが出てくるのでは」と話していました。

　また、県の関係者からは「川勝知事は最近、難波副知事と距離を置いていたが、市長選ではもう一度出してくる可能性もある」との声も上がっています。

　今後の動きも気になるところですが、ただ、まずは今後誰が副知事の後任となるのかが目先の焦点となります。