美人局に恐喝され…スマホの少女の画像や動画が発覚 児童買春などの容疑で教師逮捕 2カ月で5人目…静岡県で相次ぐ教師の逮捕

 静岡県でまたしても教師の不祥事です。30日、児童買春と児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕されたのは、松崎町の35歳の高校教師の男。高校教師の男は3月、富士宮市のホテルで16歳の女子高校生が未成年だと知りながら、現金を支払う約束をして、みだらな行為をし、スマートフォンで裸を撮影した疑いがもたれています。警察は認否を明らかにしていません。

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 今回逮捕に至った経緯は、容疑者が逮捕前にある事件に巻き込まれたことでした。

美人局の手口で恐喝され警察に通報したが…

 今月9日、SNSで知り合った別の女子高校生と会うために掛川市に向かった容疑者。しかし、そこには女子高校生のほかに、知人の少年ら4人の姿が…。容疑者はそこで女子高校生らのグループに現金8万5000円を脅し取られ、いわゆる美人局の手口による、恐喝事件の被害者として自ら警察に通報。

 その後、女子高校生ら5人は逮捕されましたが、警察が容疑者のスマートフォンを調べる中で今回の容疑が浮上。被害者から一転、逮捕に至ったというのです。

 捜査関係者は「自分で110番していなかったら、今回の逮捕には至らなかったかもしれない」と話しているといいます。捜査関係者によりますと、容疑者のスマホからは別の少女の画像や動画も見つかっていて、警察は複数の余罪があるとみて捜査しています。

教師の逮捕相次ぎ、再発防止策を講じるも…

 県東部の県立高校に勤務していた容疑者。県内では今年度に入ってから教師が逮捕される事案が相次いでいて、今回で5人目です。

画像1: 教師の逮捕相次ぎ、再発防止策を講じるも…

 逮捕を受けて、県教育委員会の池上重弘教育長は「教育委員会が一丸となって不祥事根絶に取り組んでいる中、度重なる教員の逮捕となり、生徒、保護者をはじめとする県民の皆様に対し、深くお詫び申し上げます」とコメントしています。

画像2: 教師の逮捕相次ぎ、再発防止策を講じるも…

 2カ月間で5人の教師が逮捕される異常事態となっている静岡県の教育現場。4月には御殿場市で小学校教師の男が酒気帯び運転の疑いで、富士宮市では駅の窓口のアクリル板を壊したとして高校教師の男が逮捕され、裾野市の中学校教師の男は未成年者誘拐の疑いで逮捕されました。さらに、妻を殴る暴行を加えたとして、静岡市の教師の男も逮捕されています。

 すでに3人の逮捕者が出ていた中で、4月に開かれた池上教育長の就任会見。池上教育長は再発防止策について、次のように話していました。

静岡県教育委員会 池上重弘教育長:「具体的に3点、今回の事態に対応した3つのアクションを取りたいと思っている。一つ目は、通知に4月に相次いで発生した逮捕事案の概要を記載したコンプライアンス通信を添付したいということです。二つ目が私は大事だと思うんですけれども、文章を出しても読まないでしょうというのはその通りだと思う。ですので、それを元に先生方にアクションを取っていただきたいと思っている。具体的には緊急の職員会議、さらにそこでも校長先生が言うだけという一方的な通知ではなく、グループワークをやっていただきたいと思っている」

 その他に県教委の職員が県内すべての市や町の教育委員会を訪問し、再発防止について議論するとしていました。県教委によりますと、3つの再発防止策はいずれも4月から取り組みをスタート。各学校で行うグループワークも、すべての学校で実施済みだといいます。

 となれば、今回逮捕された容疑者もグループワークには参加していたとみられます。今後、実効性のある再発防止策を打ち出すことはできるのでしょうか。

画像3: 教師の逮捕相次ぎ、再発防止策を講じるも…

 ある学校のグループワークでは、教師からこんな意見が出ていたそうです。

「同じ教師として憤りを感じる。1人の不祥事だが、教師みんながそういう人間と思われてしまう」