市長「場合によっては被害届も」…ビッグモーター「街路樹問題」　静岡・富士市

富士市長「除草剤まいたのなら大きな問題」

静岡・富士市 小長井義正市長：「低木については、本来そこになくてはならないというものなので、万が一、それを特別な形で、除草剤をまく等の形で除草したということであれば、これは大変大きな問題であると思っている」

　３日、富士市の小長井市長が会見で語気を強めた理由。それは「ビッグモーター富士店“街路樹問題”」です。

白鳥衛記者：「富士市にあるこちらのビッグモーターですが、店舗の前だけ周りと比べて街路樹がなくなっていることがわかる。県によると、一部の低木は適切な許可を得て切られたということだが、『残す』としていたそれ以外の低木もなくなっているということです」

対象外の低木もなくなり

　全国各地でビッグモーターの店舗前にある街路樹などが不適切に撤去された疑いが浮上している問題。ビッグモーター富士店では、現在、植え込み部分には街路樹がほとんどない状態です。ところが店舗建設中だったおよそ ３年前の様子を見ると、まだ大きな街路樹が立っていることが確認できます。県によると、２０２０年９月にビッグモーター側から「街路樹の撤去」についての申請があり、県が承認したうえで、一部の街路樹をビッグモーターが伐採しました。

　ただ、今回問題となっているのが…。

富士土木事務所 望月博文課長：「低木が一部ない状態が確認されている。その原因を調べるということで、土壌調査を行いました」

　県によると、ビッグモーター側は『一部の低木を残す』としていましたが、現在は伐採されているものもあるといいます。申請外の低木が、除草剤などで撤去された可能性があるとして、県は２日、富士店前の植え込みの土壌調査を行いました。

静岡・富士市 小長井義正市長：「そういった（不適切な伐採）行為は、本来許されるべきものではないので、場合によっては被害届等、県が出すことになるのか、また一部、市の方も関係があれば市の方もしっかりと対応しなければならない」

会社側「除草剤は使っていない」

　富士市は８月末までに出される県の調査結果を見たうえで、最終的な対応を検討するとしています。また、県の聞き取りに対し店側は「草むしりなどの清掃を２～３カ月に１回ほどしていたが、除草剤は使っていない」と
話しているということです。

　その一方で、県外では除草剤の使用を認めた店舗も出てきています。群馬県太田市にある「ビッグモーター太田店」では、２０２２年８月、歩道にあった街路樹１７本が枯れているのが見つかり、倒木の恐れがあることからすべて伐採されました。群馬県によると、ビッグモーター本社から「社内ヒアリングによって除草剤を散布していたことが確認された」と連絡があったということです。