復興事業の説明会で被災者の不満が爆発「10世帯だけの意見で決めたんじゃないか」 静岡・熱海市
「東日本大震災の時の仙台市の補助は9割」「それは自然災害」
熱海市 稲田達樹副市長:「我々が全国の被災の補助率を調べた中で、(東日本大震災のときに)仙台市が9割補助を出している」
被災者:「それは自然災害だよ」
参加者から「一部の意見しか反映されていない」「説明の機会が少ない」などの批判が相次ぎました。
被災者:「被災者は決定通知が送られてきただけ。市民の代表である議員はマスコミ報道や会見で知ったって状況だったじゃないですか。なぜ逆になるんですかね。市長に聞いてます。市長が中々話し合いにも出てこないから。こういう場しかないから市長に聞いているんですよ」
静岡・熱海市 斉藤栄市長:「タイミングにつきましては、いろいろな齟齬(そご)があったというふうに我々も反省しています。皆様に説明をする中で、先走ってしまって通知を先に送ってしまい、それが報道に渡ってしまい、しっかりと事務的なプロセスがうまく行かなかったところは、大変反省している」
「一部の住民の意見」で方針が変わった
特に非難が集中したのは、「一部の住民の意見」で方針が変わったことについてです。
被災者:「124世帯みんな聞いた聞いたってるけど、10世帯の意見を聞いてこの方式に決めたんじゃねえか。違うのかよ。そういうふうにみんな感じてるよ。俺らは家がなくなっちゃった人間だよ。それで1000万円まで出します。1割負担しろって、どういうことだよ!腹立ってんだよみんな。話を聞いてると。もうちょっと考えろよ!市長!」
被災者:「元いた場所に帰れるんなら帰りたいって言ったのに、私は帰りたいって方に入ってなかったってことか。その10世帯には入ってなかったよね。」
被災者 :「私の娘は4歳で、靴下だけ履いて竹藪の中を歩いて避難しました。そんなことは本当に起こって欲しくない。本当に死ぬのだけは嫌だ。子どもにこんな思いをさせるのは嫌だ」
市長「誠実に対応していく」
説明会が終わっても住民たちの怒りは収まりません。
被災者(女性):「話は進んでいないしなんだか行ったり来たりの話で全然わかんなかったです」
被災者(男性):「直接こうやって被災者と話す話す、意見を聞く、声を聞いてくれる機会があまりにもなさすぎた結果だと思うんですよね」
静岡・熱海市 斉藤栄市長:「きょう率直に厳しいご意見を踏まえて信頼関係とありましたが、一つ一つ皆様から頂いた要望にできないこともありますが、誠実に対応していく事でしか答えられないと思っている」
住民と市の間の溝が浮き彫りとなった今回の説明会。市は今後も住民説明会を開き、住民に理解を求めていくとしています。
(6月26日放送)