静岡・熱海市土石流災害 損害賠償を求めて提訴へ 10億円超えの可能性も
静岡県熱海市土石流災害の盛り土をめぐる問題で、50人を超える遺族らは土地の所有者側らに対し9月末に損害賠償を求めて提訴する方針です。請求額は10億円を超える可能性があります。
関係者によりますと、遺族らは盛り土があった土地の前の所有者側と現在の所有者側を相手取って、損害賠償を請求するため、9月28日に地裁沼津支部に民事訴訟を起こす方針を固めたということです。
請求額はまだ検討中ですが、家族を亡くしたケースに加え、家が全壊するなどの被害を受けた人も多いため、10億円以上に上る可能性があります。
この問題をめぐっては、すでに前の所有者と現在の所有者に対する刑事告訴が受理されていて、今後、刑事と民事の両面で争われることになります。
この動きに対して、現在の土地の所有者の代理人弁護士が取材に応じ「一番悪いのは前の所有者だが、26人が亡くなっている話なので、正々堂々と誠意を持って対応したい。私は黒を白としようとする弁護士ではない」とコメントしました。
発生から2ヵ月が経過した熱海市の土石流災害では、26人が死亡し、いまだ太田和子さんの行方がわかっていません。
きょう5日も、捜索活動と土砂の撤去作業が続けられています。