国内では南アルプスだけに生育する絶滅危惧種 農業高の生徒が種を増やす取り組み 静岡県
磐田農業高校の生徒が県の依頼を受け、絶滅危惧種の植物の種を増やす取り組みを始めます。成功すれば全国初となります。
静岡県の川勝平太知事から委嘱状を受け取ったのは、磐田農業高校生産科学科の生徒です。県が行う「ふじのくに生物多様性地域戦略」の活動の一環として、南アルプスに生育する絶滅危惧種「タカネマンテマ」の種の増殖に取り組みます。
タカネマンテマは約2万年前の氷河期に北極圏から分布を広げましたが、現在は国の絶滅危惧種に指定されています。国内で生育するのは南アルプスだけで、静岡県が確認したのは、50株足らずです。
生徒たちは、ふじのくに地球環境史ミュージアムに凍結保存している種を用いて増殖に取り組みます。成功すれば、全国初の成果となります。
磐田農業高校 鈴木智大くん(2年):「貴重な種子なので、これからの授業とか研究が楽しみです。失敗とか繰り返しながら、最後には成功させたいと思います」