水泳の授業は市営の施設で…小学校にプールがあるのに、なぜバスに乗ってまで 静岡・袋井市

 6月に入り静岡県袋井市の小学校では水泳の授業が始まりました。しかし、児童が泳いだプールは学校のプールではありません。

画像: 水泳の授業は市営の施設で…小学校にプールがあるのに、なぜバスに乗ってまで  静岡・袋井市 youtu.be

水泳の授業は市営の施設で…小学校にプールがあるのに、なぜバスに乗ってまで  静岡・袋井市

youtu.be

 袋井市営のスポーツ施設「風見の丘」。バスでやってきたのは市立浅羽北小学校の児童たち。目的は、水泳の授業です。

原川朋華記者:「授業が行われているのは、こちらの屋内のプールです。中は温かく日差しも気にならないので、児童らは気持ちよさそうに水に入っている」

 準備を済ませ、プールに入る児童たち。しかし、学校にもプールはあるはずですが…。

袋井市教育企画課 柴田武洋係長:「狙いは児童たちの泳力の維持向上を最優先に考えています。屋内プールを使用することによって、雷とか大雨とか天候に左右されず、確実に授業ができることが一番メリットであると考えています」

市内3校で実証実験 教えるのはインストラクター

 市営プールを活用した水泳の授業。袋井市が今年、実証実験として3校を対象に行っています。

インストラクター:「はい、まず1の姿勢。いくよ~。1」

画像: 市内3校で実証実験 教えるのはインストラクター

 指導するのは普段、このプールで市民に泳ぎを教えるインストラクターです。
きょうは、6年生およそ50人が3つのグループに分かれ、そのうち2つのグループはインストラクターからクロールの泳ぎ方を学びました。

 一方、担任の先生たちは比較的、水泳が得意なグループの児童らを指導。

浅羽北小学校 鈴木裕也先生:「やっぱりインストラクターが入ってくれることによって、泳ぎが苦手な子も教えていただけるメリットもありますし、プールは事故も怖いので 人手があるというのはすごくありがたい」

学校プールは老朽化…課題はバス移動

画像: 学校プールは老朽化…課題はバス移動

 学校のプールは時代とともに放課後や夏休みに開放することもなくなり、異常気象などの影響で水泳の機会も減少…。

 さらに袋井市では、市内12の小学校のうち7校のプールが築30年以上経っていて維持・管理にかかる費用面でも市営プールの活用は有効的です。

 授業を終え児童は…

児童:「泳ぎやすいです。きれいで汚れもなくて、視界がとてもいいからです」

児童:「人数が少ない分、自分の番がくるのも早いから大変だけど、そっちのほうがたくさん泳げるのでいい」

 一方で、課題も。

袋井市教育企画課 柴田武洋係長:「バスの移動に時間を要してしまうので、そこが一番課題に感じたところです。うまくいけば来年から1校でもいいので、市営プールで1シーズン通して体育の授業を実施していけるといいと考えています」