水泳の授業は市営の施設で…小学校にプールがあるのに、なぜバスに乗ってまで 静岡・袋井市
袋井市営のスポーツ施設「風見の丘」。バスでやってきたのは市立浅羽北小学校の児童たち。目的は、水泳の授業です。
原川朋華記者:「授業が行われているのは、こちらの屋内のプールです。中は温かく日差しも気にならないので、児童らは気持ちよさそうに水に入っている」
準備を済ませ、プールに入る児童たち。しかし、学校にもプールはあるはずですが…。
袋井市教育企画課 柴田武洋係長:「狙いは児童たちの泳力の維持向上を最優先に考えています。屋内プールを使用することによって、雷とか大雨とか天候に左右されず、確実に授業ができることが一番メリットであると考えています」
市内3校で実証実験 教えるのはインストラクター
市営プールを活用した水泳の授業。袋井市が今年、実証実験として3校を対象に行っています。
インストラクター:「はい、まず1の姿勢。いくよ~。1」
指導するのは普段、このプールで市民に泳ぎを教えるインストラクターです。
きょうは、6年生およそ50人が3つのグループに分かれ、そのうち2つのグループはインストラクターからクロールの泳ぎ方を学びました。
一方、担任の先生たちは比較的、水泳が得意なグループの児童らを指導。
浅羽北小学校 鈴木裕也先生:「やっぱりインストラクターが入ってくれることによって、泳ぎが苦手な子も教えていただけるメリットもありますし、プールは事故も怖いので 人手があるというのはすごくありがたい」
学校プールは老朽化…課題はバス移動
学校のプールは時代とともに放課後や夏休みに開放することもなくなり、異常気象などの影響で水泳の機会も減少…。
さらに袋井市では、市内12の小学校のうち7校のプールが築30年以上経っていて維持・管理にかかる費用面でも市営プールの活用は有効的です。
授業を終え児童は…
児童:「泳ぎやすいです。きれいで汚れもなくて、視界がとてもいいからです」
児童:「人数が少ない分、自分の番がくるのも早いから大変だけど、そっちのほうがたくさん泳げるのでいい」
一方で、課題も。
袋井市教育企画課 柴田武洋係長:「バスの移動に時間を要してしまうので、そこが一番課題に感じたところです。うまくいけば来年から1校でもいいので、市営プールで1シーズン通して体育の授業を実施していけるといいと考えています」