【参院選の争点】(1)リニア新幹線…大井川の水問題を背景に静岡工区のみ未着工 進めるべきか、やめるべきか。それとも…
10日に投開票を迎える参院選。改選2議席の静岡選挙区には、8人が立候補しています。
リニア中央新幹線を巡っては、大井川の水問題を背景に静岡工区のみ未着工のままです。しかし、6月2日、静岡県の川勝平太知事がリニア建設を促進する「期成同盟会(リニア建設促進期成同盟会)」への加盟を再申請。川勝知事は「現行ルートでの整備を前提に進める」と同盟会に伝え、
会長を務める愛知県の大村秀章知事は加盟を認める考えを示しました。
国もJR東海と静岡県の仲裁に入る形で環境保全に関する国の有識者会議を設置するなど、ここにきて新たなフェーズを迎えています。
この「リニア問題」に対し、今回の参院選で各候補者も大井川流域市町で論戦を繰り広げています。
自民・新人 若林洋平氏
自民・新人 若林洋平氏(50):「大井川の水は当然、大事な話になってくる。藤枝で言えばもちろんお茶を始め、様々な農業、そして水産業を含めてこの地域が食料をしっかりと作っていただいている生産者の皆様にとっては、中小企業含めて、この水というのは命の水であることも間違いありません」
大井川流域の一つ、藤枝市でこう訴えたのは、自民党の新人、若林洋平氏(50)です。
リニア問題は、自公政権に任せてほしいと強調します。
自民・新人 若林洋平氏(50):「水の問題で影響があっては絶対にいけない。命の水ということを巡って、いろいろこの地域の方は翻弄されている。その辺をしっかりと決着をつけるという意味でも大事な選挙だと思っている。いがみ合うよりも科学的根拠を持って、しっかりと議論を深めてやっていくということが大事だと思う」
無所属・現職 山崎真之輔氏
無所属・現職の山崎真之輔氏(40)は島田市で街頭演説をしました。
無所属・現職 山崎真之輔氏(40):「ご当地の関心事、大井川の命の水、ここを守る仕事も私、山崎真之輔の役割だと思っています。国会に行って、国家的プロジェクトと言いながらも、あまりにも議論が少ないことに驚きました。皆さんの気持ちに寄り添って、私は働きます。科学的な工学的な根拠に基づいた議論がしっかりと行えるように、私は作っていきます」
国会では、リニア問題に積極的に取り組んできたとアピールしています。
無所属・現職 山崎真之輔氏(40):「私以外に国会で取り上げている議員はほとんどいない。ですから、地域の不安な気持ち、それに寄り添って仕事をしているというのをアピールしたかったし、これからも皆様の思いを代弁し、形にしていく、それが山崎真之輔なんだというところを知っていただきたいがために、ここを選んだ」
無所属・現職 平山佐知子氏
無所属・現職の平山佐知子氏(51)は、牧之原市でこの問題に触れました。
無所属・現職 平山佐知子氏(51):「私たちの暮らし、文化、産業、このすべてを支えているのが、この水だと私は認識をしています。これはあらゆる形でしっかり守っていかなくてはならない。さらに私たちが目に見えてるその水だけではなくて、私が心配してるのは、むしろその地下の水なんですね。伏流水、私はこの見えない部分こそやはりしっかり守って見ていかなくてはいけないと思っています」
国とJRに情報開示などを求め、「検証していくことが必要」だと主張しています。
無所属・現職 平山佐知子氏(51):「この大井川の水というのは飲み水としてはもちろんだが、農業用水、工業用水、防火用水としても大切であって、この水をしっかり守っていくということは、私たち議員としての責務もあるし、引き続き国側、そしてJRに対しても、情報開示を含めて求めていかなくてはいけない問題だと思っている」
共産・新人 鈴木千佳氏
共産・新人の鈴木千佳氏(51)は、リニア建設は時代遅れの事業で、見直し、中止すべきだと訴えています。
共産・新人 鈴木千佳氏(51):「リニアについては、そもそも事業そのものが大都市間の移動のために、短縮のために、新幹線の4倍の電力を使うということで、コロナ禍を経て、時代遅れではないのかと。国の国民の税金を3兆円貸すっていうことで、やはり採算の問題もありますし、私たちは見直しをして、中止を求めていきたいと思っています」
NHK党・新人 舟橋夢人氏
NHK党の新人、舟橋夢人氏(56)は…。
NHK党・新人 舟橋夢人氏:「もしも工事も大井川の水も一滴も減らさない、それができないのであれば、中止かルート変更しかないと思っている」
NKH党・新人 堀川圭輔氏
NHK党の新人、堀川圭輔氏(48)は…。
NHK党・新人 堀川圭輔氏(48):「もう進めるべきだと思います。ただ、水源の問題、もう少し情報公開というか、そういうものがあってしかるべきなんじゃないかと」
諸派・新人 山本貴史氏
政治団体「参政党」の新人、山本貴史氏(52)は「反対でも賛成でもないが、水問題への不安を払拭することが前提」としています。
無所属・新人、船川淳志氏
無所属の新人、船川淳志氏(65)は「どのような意思決定がなされたか明らかにするべき」という考えです。