「任期は4期が妥当」浜松市鈴木康友市長 来春の市長選に出馬しないことを表明
行政区再編問題に一定の目途が付いたことや4期が妥当だと判断したためとしています。
鈴木康友市長:
「次期市長選には出馬せず、4期をもって市長の職を退任することを決断しました」
25日午後、臨時の記者会見を開いた浜松市の鈴木康友市長(65)。
任期満了に伴う来年春の市長選に出馬しないことを表明しました。
鈴木康友市長:
「理由としては、区の再編のめどがついたということ。それから中期財政計画に基づきまして、市債を計画的に削減したことによって、20ある政令市の中でダントツの健全財政を築き上げ、強固な財政基盤を構築することができたこと。そして何よりも任期が3期あるいは4期が妥当ではないかと常々考えておりましたので、そういう意味では節目を迎えたということで、今回の決断に至りました」
鈴木市長が初当選したのは、浜松市が政令指定都市に移行した2007年。
経済界からの要請も受け、それまでの国政を中心とした政治活動から転身し、「スピード感のある行政改革」をスローガンに3選を目指した現職との一騎打ちを制しました。
2011年に無投票で再選を果たすと、2015年、2019年と他の候補を破って4期目へ。
鈴木市長が一貫して掲げてきたのが浜松市に現在7つある区の再編です。
鈴木康友市長(2019年):
「今回の選挙は言うまでもなく区の再編。人口が減っていく中で元気な地域を作っていく。
そして持続可能な都市経営を行っていく。そのためには絶対に今ここで区の再編という改革を実現していかなければならない」
ただ、一筋縄ではいかず、この時市長選と同時に行われた住民投票では、鈴木市長が当時提案していた3区案について反対多数という結果に。
その後は区割りにはこだわらず、特別委員会を設置するかたちで行政区再編の実現に引き続き取り組み、来年2月の議会で可決されれば2024年1月から3区制が施行される見通しとなっています。
一方、去年6月の知事選では現職の対抗馬として名前が上がり、立候補するのかどうか注目が集まりました。
鈴木康友市長:
「要請があったのは事実だが、今言ったように、私の積年の課題であります、区の再編も道半ばですし、ご期待いただくことは、政治家として大変ありがたいことだが、私もフリーハンドの立場ではない」
最終的には市長としての任期を全うするとして知事選への出馬を断念しました。
市長を退任した後の政治活動については…。
鈴木康友市長:
「まだ人生を引退するわけでございませんので、どういう立場になるかわかりませんけれども、政治との関わりを持って行くつもりであります」
来年春の浜松市長選には、自民党が地元出身で総務省の中野祐介氏を独自候補として擁立する方針を固めています。