【リニア静岡県専門部会】JR東海「水を戻す必要がある場合は理解を得られた方法で静岡県側へ戻す」との方針を示す 静岡県も高く評価
リニア新幹線工事において、JR東海が進めるボーリングに伴う湧水をめぐり、静岡県の専門部会でJR東海は水を戻す必要がある場合は「理解を得られた方法で静岡県側へ戻す」と方針を示しました。
山梨県内で行われているボーリングは、現在(3日時点)県境から459メートル地点まで掘り進められていて、県が掘削に「待った」をかけている300メートルまで、残り約160メートルに迫っています。
合意が急がれる中、7日の会議でも議論の中心になったのはこのボーリングに伴う湧水について。
県は、ボーリングを進める上で、県内の地下水が流出したと判断する方法と判断基準。
流出した全量を戻す方法について示すよう事前の合意を求めています。
これに対しJR東海は、県境まで300メートル以内の区間では湧水量や水質についての報告を週1回から日ごとに改め、県と対話しながら進めると説明。
さらに、静岡県側から山梨県側に湧水流出の可能性がある場合には、関係者間で協議し水を戻す必要がある場合は、理解を得られた方法で戻す方針を示しました。
また前回、県とJR東海との間で応酬が繰り広げられた「ボーリングを巡る湧水が静岡県か山梨県どちらの水か」という議論については、産業技術総合研究所の丸井委員から科学的に調べる方法案が示されました。
丸井敦尚委員:
「水質や水温など何かキーになるものを最初に 見つけておけばそのキーを使って比率が把握できる」
静岡県 森貴志副知事:
「水を戻さない前提でこれまで対話が進んできたような印象があったが、静岡県の地下水が流出すると認められれば水を戻すと明確にJR東海から言われたので高い評価ができる。頻繁に検討を重ねながら合意に向かっていきたい」
中央新幹線推進本部 澤田尚夫副本部長:
「ボーリングをこれ以上進めるなとか止めろという趣旨の話はなかったので、今後はしっかり対話をして300mより近づいてボーリングを進めていろいろなデータをとって、安全であるとか県の懸念の解消に努めていきたい」