安全確保できないと中断の一時帰宅再開へ…市職員が付き添い69人が帰宅予定 静岡・熱海市の土石流災害 /8月10日
静岡県熱海市の土石流災害で9日、被害を受けた伊豆山の3つの地区に出された「避難指示」は、10日朝、解除されました。
藤井章人記者:「熱海市には暴風警報が発表されているため、海沿いの木は時折大きく揺れることがあります。また、警報が発表されているためビーチは遊泳禁止となっていますが、家族連れなどの姿が見られます」
10日の熱海市では一時、暴風警報が発表されるなど風の強い一日となりました。市は9日、土石流の被害が大きかった伊豆山の岸谷・仲道・浜地区に温帯低気圧の接近に伴う大雨への警戒のため、避難指示を発令しましたが、天候の回復を受けて10日朝、解除しました。市によりますと、一時、4つの施設には合わせて72人が避難していたということです。
7月、大規模な土石流が発生した現場では10日も、警察官ら60人態勢で、午前8時から午後5時まで捜索活動が行われました。前日は雨の影響で地面がぬかるみ、手作業での捜索となりましたが、きょうは天候が回復し、重機が活用されました。
今回の土石流では22人が犠牲となり、いまだ5人が行方不明となっています。6日に遺体で見つかった1人の身元や災害との関連はわかっていません。
また、市は10日午後4時から災害対策本部会議を開き、翌11日から13日まで立ち入り禁止区域への一時帰宅を再開すると発表しました。一時帰宅は先月12日に実施されましたが、その後、安全が確保できないなどとして中断していました。今回の一時帰宅では、市の職員などが付き添った上で、43組69人がおよそ30分間、家などに帰宅するということです。
また、熱海市の斉藤栄市長は台風における避難指示の発令について、大雨注意報の発表を基準としていたと説明し、今後の避難指示の出し方については検討が必要だと述べました。