【新型コロナ】全国的に感染は減少傾向 どうなる?静岡県「まん延防止」延長 効果の明確なエビデンスなし 再延長は賛否分かれる
県健康福祉部
後藤幹生参事:「デルタ株のように急速には下がっていなくて、0.9何倍といった倍率で徐々に下がってきているところでございます。なかなか1人がもう1人にうつしているという状況は変わっていないので、急速な減少は見られにくいと考えている」
県内では1週間ごとの10万人あたりの感染者数が今月10日にピークを迎えると、その5日後には300人台を下回ります。ところが、それからおよそ2週間にわたって横ばいの状況が続いているのです。
こうした中、県内でも確認が相次いでいるのがオミクロン株の亜種「BA.2(ツー)」です。県内ではこれまでに21人の感染が確認されていて、感染経路がたどれない、市中感染とみられるケースも見つかっています。
Q. 市中感染がどの程度進んでいるか、置き換わりがどの程度進んでいるかについて県としての見解を教えてください
県健康福祉部
後藤幹生参事:「(BA.2の割合は)今のところ3%から0.6%の間ぐらいで、BA.1とBA.2の比率の変化というのはない状況。今のところ、急にどんどん増えてきているという傾向は掴めていない。実際、今、オミクロン株の中に混ざり込んでBA.2がいて、オミクロン株全体で3割~4割が経路不明ですので、おそらくBA.2に関しても同じぐらいの比率で経路不明だと思います」
次の日曜日には、静岡県へのまん延防止措置が期限を迎えます。まん延防止措置は現在、静岡県を含む31都道府県に適用されていて、このうち、東京、愛知、大阪など10都府県について、新規感染者数は減少傾向にあるものの、病床使用率の高止まりが続いているとして、政府が延長する方向で調整していることが分かりました。
現時点で静岡県については延長する方向にはなっておらず、静岡県が政府に延長を要請するかどうか、その判断に注目が高まった形です。県内の医療体制は一時期に比べればひっ迫の度合いが緩和したものの、いぜんとして高い水準にあります。27日時点の病床使用率は56.7%、重症病床は10.9%でした。県は現在の感染状況が続いた場合、
来月下旬も1日に900人から1000人程度の新規感染者が出るとしています。
県危機管理部
杉山隆通危機報道官:「まん延防止等重点措置の効果があったかどうかは明確なエビデンスがないんですが、事実としてこのグラフの変化を見ると、事実として、まん延自体は防止されているということがわかります。やはり医療の提供体制がひっ迫しているかどうか、ここが最大のポイントで。この数字は少なくとも50%を下回るとかっていうような状況が来ないと、単純に解除するっていうのは状況としては難しい。新規感染者の絶対数が多いからといって解除できないということは、他の県を見る限りではない。本県もやはり医療提供体制がどういう状況かということを判断材料にしたい」
まん延防止措置を再び延長するかどうかについては、県の専門家会議の委員の間でも、賛否が分かれているといいます。静岡県として、延長を要請するのかどうか。きょう川勝知事は―
川勝平太知事:「私どもは今週中に判断する段取りです」