御前崎沖でケミカルタンカーが浸水 乗組員は海上保安部により救出 浸水の原因はいまだ不明
1日夕方、静岡県御前崎の沖でケミカルタンカーが浸水しました。
乗組員は全員救助されけがはありませんでしたが、船は漂流を続けています。
伊地健治アナウンサー(午前9時ごろ)
「きのう夜7時前、浸水していると通報があったタンカーの藤和丸です。海上を漂流している状況です。浸水はまだ続いているものと見られます。長さおよそ60mのタンカーですが、ブリッジのある後ろ部分がだいぶ沈んでいるように見えます。」
きのう午後6時50分ごろ、化学薬品を海上輸送するケミカルタンカー「藤和丸」の船長から海保に1本の通報が入りました。
藤和丸 船長:
「浸水している」
清水海上保安部によりますと、浸水した船は長さ63m、総重量499トン。
当時船には6人が乗っていました。
通報から2時間後、海保がタンカーに到着。
撮影された映像には緊迫した船内の様子が収められていました。
提供:海上保安庁
サイレンが鳴り響いているのは、タンカーのエンジンルーム付近。
ここで隊員が、ある異変を発見します。
海上保安庁隊員:
「結構出てますね。なか、海水が」
別隊員:
「結構浸水量あるね」「はい、ちょっと急がないと…」
エンジンルーム付近では、大量の海水が船内に勢いよく噴き出す様子が映し出されていました。
その後、隊員たちは救助艇を近づけ、船員の救助を行いますが…。
海上保安庁隊員:
「(タンカーまで)3m、4m。 3m…。4m…。 4m…。ちょっと押されているわ、波に!」
波の影響を受け、救助艇はなかなかうまく近づくことができません。
そのおよそ1分後…。
無事、最初の船員の救助に成功しました。
その後も再び波の影響を受け、一時救助が難航する場面もありましたが、最初の救助からおよそ15分後には…。
海上保安庁隊員:
「OK!救助全員完了!20時45分 乗員6名救助完了した!どうぞ!」
救出された船長は
難を逃れ、無事に救助された船員たち。
いったい、船内で何が起きたのか?静岡朝日テレビの取材に応えました。
船長:
「急にエンジンに浸水してきて、降りる時は上まで(水に)浸かった状態」
Q船に乗っている経験は?
「40何年かな」
Qこういう経験は?
「初めて。」
浸水した船は千葉県から山口県に向かって航行していたといい、
当時貨物は積まれていなかったといいます。
現在、船は御前崎沖を漂流していて、ハッチ閉鎖などの防止措置を取ったことから、燃料漏れは確認されていないということです。
清水海上保安部は監視を続けると共に、浸水した詳しい原因を調べています。