リニア中央新幹線工事を巡る国の有識者会議 JR東海が沢の流量や動植物調査の方法などを示す
リニア中央新幹線工事を巡る国の有識者会議が開かれ、これまでの協議で絞られた論点の議論に必要なデータがJR東海から示されました。
国の有識者会議では、南アルプスの生態系への影響など環境保全に関する議論が進んでいます。
前回の会議では「水生生物への影響」など国交省がまとめた3つの論点で議論を進める方向性が決まっていました。
14日の会議では、JR東海から検討に必要なデータとなる沢の流量の分析や沢の動植物調査について、JR東海が実施した調査の方法や項目などが示されました。
委員からは沢の流量分析において「雨をどう扱うか検討する必要がある」という声や、「植物についての調査がほとんどない」と指摘する声が上がりました。
また、JR東海は南アルプストンネルの工事計画や水質などの管理方法の詳細についても説明。
オンラインで出席した静岡県の森貴志副知事は、工事に伴う発生土置き場としてJR東海が示している藤島沢については、改めて県の盛土条例の適用除外にあたらないと強調しました。
森貴志副知事 :
「データについては多くのデータを出していただいたが、きょうの議論にもあったように、やはり不足分というのがやはりまだあるという印象」
JR東海 宇野護副社長:
「専門的な見地から様々な意見をいただき、大変参考になる話をいただいた。可能な限り対応していきたい」