電気代値上げへ…店舗は照明消して対策 実は9月まではむしろ『値下げ』?
富士市民 60代:「今、上がってるよね電気代、なんかすごい高いと思う」
沼津市民 50代:「だいたい私の所で1万円ちょい、夫婦2人のアパートくらしで。前だと、だいたい7000円とか、ほとんど使わないときは6000円くらいだったので、電気の負担は重いですね」
政府は先週、東京電力など大手電力7社に対し、家庭向け電気料金の値上げを認めました。富士川を境に、中部電力と東京電力、2つのエリアに分かれる静岡県。6月からの電気代について、中部電力は据え置きとなる一方、東京電力は15.9%の値上げをする方針で、標準的な家庭では、881円の値上げとなります。
さらなる値上げに東京電力管内の県民の本音は…。
富士市民 80代:「やっぱり大衆は困る。生活に影響してくるね」
富士市民 60代:「節電はしています。もう、とにかく家の電気を2階に上がったら下のは切るとか、2日間家を空けるときは必ずコンセントを抜くとか、そういうことはしています」
店舗の照明もほとんど消して…
富士市内のこちらの店では、自宅と店舗の電気を一括で契約しているといいます。
内藤金物店 内藤勝則さん:「できる限り(照明を)LEDに変えたり、節電で電気もこまめに消すこともしているが、それでも追いつかない気がする。お店の方は、お客さんがいるので、(電気の使用を)我慢できないが、自宅の方は窓を開けて風通しを良くして、我慢できる範囲は我慢しようと考えている」
こちらは、創業90年を誇る時計店ですが、入り口の自動ドアは、空いたまま。店内の照明も、つけているのはごくわずかです。
太田屋時計店 山口衛さん:「この状態で10時までやって、10時になったら電気をつけます」
Q.電気がついてないと、お店がやってないんじゃないかと、勘違いされる方もいると思うが?
A.それはあるかもしれません。
Q.電気代を抑える方が大事?
A.できるだけ、やっぱり抑えたいもんね。
店では、一般家庭用の電気を契約しているため、6月以降の明細に、店主も不安を抱いているといいます。
太田屋時計店 山口衛さん:「(値上げで)どうなるかわからないけど、もうすでに去年の3倍くらいの月があった。一番寒い時期だが。今はだいたい倍ですよ。6月からは、相当上がりそうな、ちょっと怖い感じはありますよね」
9月まではむしろ『値下げ』?
迫りくる値上げに不安を抱く人が多い一方、実は、実際の請求額は多くの地域で下がると言われています。そのからくりが「激変緩和措置」です。
これは、電気料金の急激な高騰に対し、政府が補助金を出すというもの。政府の試算によると、東京電力管内では、去年11月と比べて標準世帯で約2000円の値上げになるところ、それを上回る補助金が投入されるため、請求額は安くなると見込まれています。
ただ、その補助金の出所は税金、つまり私たちの負担です。
富士市民 60代:「そこに補填することで、他のものが削られたり被害を被るのは考えものだと思う」
沼津市民 50代:「税金を使って、少しでも負担が和らぐなら、一概にダメとは思わない」
ただ、この措置は9月までの時限的なもので、それ以降は、再び電気代の値上がりが懸念されています。