30代男性マダニにかまれ「日本紅斑熱」感染…静岡県内で今年4例目 過去5年間では2人が死亡 活発化するマダニ…感染を防ぐには? かまれたらどう対応?

 きょうから8月、厳しい暑さはまだまだ続く見込みです。薄着で外出する機会も増える中、県内でも注意が必要なのが…。
静岡県環境衛生科学研究所 池ヶ谷朝香主査:「マダニの発生している時期が、やはり5月から秋口にかけてですので、今がちょうど一番多い時期になります」

画像1: 30代男性マダニにかまれ「日本紅斑熱」感染…静岡県内で今年4例目 過去5年間では2人が死亡 活発化するマダニ…感染を防ぐには? かまれたらどう対応?

 こちらは静岡市が公開している、マダニ捕獲調査の映像。草地に白い布を近づけると、飛びついて、くっついているのがマダニです。今はマダニが多く発生する時期。静岡県内でも、7月31日、中部保健所管内在住の30代男性が、マダニが媒介する感染症「日本紅斑熱」に感染していたことが分かりました。県内で日本紅斑熱の感染が確認されるのは、今年4例目です。

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 日本紅斑熱は感染法上、新型コロナなどの5類より上の4類に分類される、ダニ媒介の感染症。男性は、7月22日から発熱や発疹などの症状があったため、医療機関を受診したところ、左足首にマダニの刺し口が見つかったということです。日本紅斑熱に感染しましたが、現在は退院し、快方に向かっています。

かまれると感染することも…県内では5年間で2人死亡

 そもそもマダニとは、どんな生きものなのでしょうか。マダニは衣類や布団、食べものなどに発生するダニとは違い、野生動物が出没する森や、民家の裏庭や畑などの屋外に生息。大きさは、吸血前では3mmから4mmほどと、比較的大きいダニです。マダニが人を咬み、血を吸う時に、マダニの病原体が人に感染することがあります。それが日本紅斑熱などの感染症を引き起こす可能性があります。

画像1: かまれると感染することも…県内では5年間で2人死亡

静岡県環境衛生科学研究所 池ヶ谷朝香主査:「『日本紅斑熱』でしたら、発熱でその後発疹が出てくる。『SFTS(重症熱性血小板減少症候群)』も発熱は出るが、消化器症状、下痢などが出てくる」

画像2: かまれると感染することも…県内では5年間で2人死亡

 「日本紅斑熱」に感染すると、最悪の場合、死に至るケースも。県内でも2016年に沼津市の70代の女性が、2019年にも伊豆の国市の70代の女性が死亡しています。

マダニ対策は…

静岡県環境衛生科学研究所 池ヶ谷朝香主査:「(ダニが)付いたときや噛まれた時は、正直わからない。自分の感覚がないことが多いので、まず確認してもらう。どこか屋外へ出た、草むらに入ったときは、まず帰ってきたら体中全部見てもらうというのが一つだと思う」

 7月31日に感染が発表された30代の男性も、県によると、マダニに咬まれた自覚はありませんでしたが、林を散策したことから、マダニに咬まれ感染したと推測されるということです。今は、キャンプやハイキング、農作業などで、マダニが生息する山や草地で活動する機会が多い時期。そんな中、マダニからの感染を防ぐにはどのようにしたらいいのでしょうか。

画像: マダニ対策は…

静岡県環境衛生科学研究所 池ヶ谷朝香主査:「咬まれないためには、長袖や長ズボンなどを着て、ダニが服の中に入ってこないようにしていただくのがまず一番かなと思います。今ダニよけというか、虫よけの中で(マダニに有効な)ディートやイカリジンという成分が入っている虫よけもありますので、そういうのも合わせて対策してもらえるとよりいいかなと思います。ダニが付いていたら、病院で取っていただく。無理やり取ってしまうと、頭が皮膚の中に残って化膿してしまったりしますので、病院へぜひ行っていただきたいと思います」