新型コロナとインフルエンザの同時流行の中同時検査も可能に 厚生省がキットの一般向け販売承認

年末年始に向けて再び感染拡大の傾向にあるなか、いま、新たな動きも広がっています。

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新型コロナとインフルエンザの同時流行の中同時検査も可能に 厚生省がキットの一般向け販売承認

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伊地健治アナウンサー
「静岡市葵区呉服町にある民間のPCR検査センターです。ここでは12月1日から新型コロナだけではなく、インフルエンザについても陽性かどうか同時に検査ができるようになりました。」

 静岡県でも第8波に入ったとされるなかで懸念されているのが、コロナとインフルエンザの同時流行。

 静岡県も警鐘を鳴らしています。

静岡県 健康福祉部 後藤幹生参事
「インフルエンザについては先週ぐらいから全国的に増加している。全国の定点医療機関から報告数が1238件、先週636件の約2倍になっており、静岡県も35件、各保健所(管内の医療機関)から届出がされている。年末から新年にかけてインフルエンザの流行期に突入すると考えている」

検査センターを取材

そうしたなか、今注目を集めているのが、新型コロナとインフルエンザの同時検査。

 こちらのセンターでは同時検査を始めたのは今月1日からですが、21日までにすでに400件以上の同時検査があったと言います。

アールアンドオー 地域医療・介護ネットワーク室 小柳雅子室長:
「はじめは一日平均五名程度だったが、だんだん感染者が増えて、(今は利用者が)大体一日平均20名ぐらい。同時に一回の検査でわかれば、利用者はそのまま病院に行ける、かつ診療所の先生もすぐ診断ができて処方ができるということ。そこをスムーズにしたかったので、ダブル検査を始めた」

こちらの検査センターでは、最短30分でコロナとインフルエンザの検査結果を知ることができます。

 果たしてどのように検査が行われるのでしょうか。実際に体験してみました。

Q綿棒があるが、鼻に入れる?

そうです。

Q一つの綿棒でコロナもインフルエンザも両方検査できる?

そうです。

検査方法は、綿棒を使って鼻の粘膜を採取して行います。

伊地アナウンサー:
「ちょっとやってみますね。鼻に入れます…。ん…。ちょっと痛いですね」

 多少、痛さを感じることもありますが、左右どちらの鼻からも検体を採取することで、ウイルスの検出率を上げているということです。

伊地アナウンサー:
「これで私の検体が容器に入りました。これで30分以内に結果が分かるということなんです。行ってみます」

 今回は特別に検体の検査方法を見せていただけることに。

 検査室にカメラが入るのは初めてだということです。

Qいまどんな仕組みで私の検体が検査されている?

アールアンドオー 衛生検査所静岡 森田弘所長:
「まず採取していただいた検体がピンク色のリアットというところに置かれている。採取したものをあの試薬の中に入れるという形」

 鼻の粘膜から取れたウイルスの遺伝子を薬によって増やし、それを機械で測定することで、
新型コロナとインフルエンザの同時検査を行っているということです。

伊地アナウンサー:
「検体を採取してから30分ほどで、私のスマートフォンにメールが送られてきました。検査結果です。内容を見ますと、コロナ検査結果、インフルエンザ検査結果、共に陰性でした。こんなに早く結果がわかるんですね」

 こうした同時検査の動きは全国的に広がっています。

 12月5日、新たに厚労省は、新型コロナとインフルエンザを同時に検査できるキットの一般向け販売を承認。

 このキットは鼻の粘液を探るタイプで、20分ほどで結果が分かると言います。

 開発した会社は、薬局やインターネットなどでも販売するとしていて、こうした自己検査の増加は医療機関への負担軽減につながる可能性もあります。

アールアンドオー 地域医療・介護ネットワーク室 小柳雅子室長:
「コロナも3年目になるので、皆さんの認識も変わってきていると思うが、今後は安全に活動をして、人にうつさないように安心のための検査を事前に受けていただくのがいいのかなと。検査で陰性を確認して、身近な人に移さないということを確認できるような準備をしていただけたらなと」

画像: 検査センターを取材