電気工事会社から電線500㎏が盗まれる瞬間の映像 防犯カメラを折り曲げドライブレコーダーを持ち去る手慣れた2人組の犯行か
3月静岡県富士市の電気工事会社から電線およそ500キロが盗まれる窃盗事件が発生しました。その犯行の瞬間をカメラが捉えていました。
これは24日午後11時20分すぎ、富士市の防犯カメラに映った映像です。
深夜の倉庫に一台の軽トラックが現れました。
降りてきたのはフードを被った2人組。
周りを気にしながら入口のシャッターへ向かうとその瞬間。
(のこぎりの音)
静かな深夜に大きな金属音が響きわたりました。
よく見てみるとのこぎりのようなもので入口の南京錠を切断しています。
倉庫に到着してから、わずか1分ほどで2人組は倉庫に侵入しました。
その後、ライトで照らしながら周りの物には見向きもせず、真っ直ぐ倉庫の奥へと進むと、慣れた手つきで奥に積まれていた大量の電線の束を、トラックの荷台へ次々と積んでいきました。
被害者は
今回窃盗の被害にあったのは、富士市の電気工事会社です。
株式会社イクデンキ 石川健太社長:
「犯行した場所がここで、約3メートル四方のケーブルが山積みになっていました。それを太い電線だけを取って、そのまま自分の車に運ぶ作業を、約1時間ですね。映像に映っていました」
被害の翌朝、石川社長がいつも通り出勤すると、ある異変を感じたといいます。
石川社長:
「ドライブレコーダーが付いていまして、ドライブレコーダーのケーブルが垂れているのに気づいてから発覚した。持っていかれましたね。証拠隠滅だと思います」
犯行に慣れているのか、倉庫内に止めていた車からドライブレコーダー1台が持ち去られていました。
ただ、被害はこれだけではありません。
さらに衝撃の犯行の様子をカメラがとらえていました。
石川社長:
「あ、気づきましたね。これで今。ここで運んで、この子がこのカメラに気づくんですね。で、倒しますね」
なんと、防犯カメラの存在に気づいた2人は、証拠隠滅のためかカメラを手で折り曲げました。
その後も倉庫内をライトで照らすと別のカメラも折り曲げます。
石川社長:
「もう怒りでしかないですね。この怒りを彼らに言葉でしっかり伝えたいなという気持ちです」
今回盗まれたのは、太さ3センチの電線で重さおよそ500キログラム。
石川社長によりますと、電線は1キログラム当たりおよそ650円で、売ることができるため、被害額はおよそ30万円になるということです。
石川社長:
「会社としては大打撃ですね。犯人さえ捕まれば後は仕事をまじめにこれからもこつこつとやる気持ちでみんなを説得して、理解はしてくれているんですけど、皆最後まで捕まるまでは、怒りが収まらないですね」
石川社長は現在警察に被害届けを出していますが、対策のため倉庫には人感センサーを設置し、今後は防犯カメラを増やすことも検討しているということです。