「食を学ぶツアー」が大注目!美食を味わいながら食材の知識を学べて実質3000円!?その秘密を探る…
全国旅行支援開始から、1カ月が経ち静岡県内各地に旅行客が訪れています。
そんな中、今、県内で“あるバスツアー”が注目を集めているんです。
参加者が大絶賛のバスツアーの全貌とは!?
取材カメラがツアーに潜入!その秘密を探りました!
「ガストロノミーツーリズム」で食文化をめぐる
西尾梓アナウンサー:
「午前9時です。JR静岡駅前に停まっているこちらのバスに乗って今からツアーに参加するのですが、実はこれ注目を集めている一味違ったツアーなんです。それでは私も今からバスに乗って参加してきます」
ツアーの出発地点はJR静岡駅。この日は18人のツアー客が乗車しました。
まず向かうのは、藤枝市です。
そもそも今回のツアー、何が“一味違う”のでしょうか?
しずてつジャストライン 吉林史仁さん:
Qこちらはどういったツアー?
「今回は静岡県のガストロノミーツーリズムということで、食文化に焦点を絞った形でツアーの内容を構成しているものになっています」
「ガストロノミー」とはフランス語で「美食」という意味。
実は、今回のツアーは「食」に特化したツアーなんです。
「ガストロノミーツーリズム」と聞くと少し難しいですが、簡単に言うと「食を学ぶツアー」です。
実は今、静岡県がこのツアーを猛プッシュ。
県内の食材を広める目的で補助金を出し、お得なモデルツアーを実施しています。
まずはオリーブ園へ…
静岡駅を出て30分。到着したのは藤枝市内にある「クレアファーム」
今年オープンしたばかりのオリーブ園です。
ここでは旬を迎えたオリーブの収穫体験をすることができます。
クレアファーム 星野勇介取締役:
「(オリーブは)10月の頭から11月中旬にかけて実が収穫期を迎えるが意外と収穫期が短く今だっていうタイミングで採らないと時期を逃してしまうので天気と成長具合を見ながら採るタイミングを見て採っています」
「食を学ぶツアー」だけあって、ツアー参加者も真剣な様子です。
クレアファーム 星野勇介取締役:
「ヨーロッパのオイルの方が(日本より)上質な絞り方をしていて、ヨーロッパの基準に合わせたオリーブの栽培方法と搾油の仕方をしているのがクレアファームの絞り方になっている」
星野取締役「大きな品種と小さい品種があるので大きいのと小さいの混ぜてもらうと味の違いも分かると思うので面白いと思います」
参加者「ここから取ればいいですか?」
星野取締役「プチっと採ってサクランボの軸みたいなのが付いてくると思うでそれがついてきた場合はそれだけ捨ててください。」
参加者:
「オリーブが元々好きなので、クレアファームができるのは前から知っていたが、普段食べているものがこんな風にできているというのがわかったり、いろんな体験が一気にできて楽しいです」
かごいっぱいに収穫されたオリーブ。
このオリーブをつかったワークショップも体験することができます。
西尾梓アナウンサー:
「先ほど収穫したばかりのオリーブを今から塩漬けにする体験をします。このようにつまようじをさしてあく抜きをしていくということです。見てださい、 みなさん真剣に作業をしています」
ワークショップでは自分で収穫した実を塩漬けにしたり、オリーブの葉でリースを作ったりしてお土産として持ち帰ることができます。
ただ、参加者の“お楽しみ”はこの後です。
お待ちかねのランチタイム!
参加者:
「食べたことない!こんな味。おいしい」
参加者:
「おいしい!きのこの旨味が口全体に広がります。」
参加者:
(きのこのピザ食べて)「おいしい!めっちゃ美味しいです。」
ツアーの目玉の1つ、ランチタイムです。
この日はこのツアーの為に開発されたオリジナルメニューが登場。
オリーブの前菜に、きのこが散りばめられたピザが登場しました。
笑顔がこぼれるツアーの参加者。農園側も手ごたえを感じているようです。
クレアファーム 星野勇介取締役:
「私たちのオリーブオイルだけじゃなくて地域の食材の良さをこういう形で知っていただけて、直接お客様の反応が見られるのはすごくうれしい。地域の中で外の方たちに向けて発信ができるというのはとてもいい取り組みじゃないかと思う」
キノコは〇%が水分!食材について学ぶ…
実はこのツアー、最大のポイントが、先ほどのランチに隠れているんです。
ランチを改めて振り返ってみましょう。オリーブの前菜は先ほどの農園で採れたもの。
そして、ピザにはキノコが乗っていましたよね?
このキノコ…次に向かった先に関係がありました。
きのこの桑屋 桑原克行さん:
「きのこは90%くらい水分でできている。わざと霧をたいて山の中のじめじめした感じを人口的に作って栽培している」
先ほど食べたキノコ、実はこの場所で栽培されたものなんです。
こうして、実際に食べた食材ができる工程を学ぶのが「ガストロノミーツーリズム」の目的であり、魅力の1つです。
西尾梓アナウンサー:
「結構分厚いですね。初めて触りました。やわらかいですね」
きのこの桑屋 桑原克行さん:
「あまり見たことがないきのこだと思いますのでそういうのを知ってもらえるだけでもありがたい」
Q生産者から直接消費者に管理の仕方や特徴について伝えられる機会があるというのはどうですか?
「そういった話をできるというのがあまりないので、伝えられたというころでよかった」
今度はお酒…おなかも知識もいっぱい!?
そしてツアーはいよいよ後半へ。
江戸時代後期に創業したという老舗酒造で日本酒の製造工程を見学します。
参加者:
Q酒蔵の見学は何回目ですか?
「初めてです。なので初めて見ました。思ったよりも激しく発酵していて香りもすごくよかったです」
西尾梓アナウンサー:
「酒蔵見学の楽しみと言えば試飲、ですよね。こちらでは今日本酒の飲み比べが行われています」
参加者:
Q今飲んでみてどうですか?
「ちょっと味が違います」
Qこれできょう何杯目ですか?
「7杯目・・・」
Q飲み比べができるのはどうですか?
「いいですね。いつも車を運転していて外ではなかなか飲めないのでバスツアーさいこうですね」
お腹いっぱい、そして知識もいっぱいの大満足ツアーです。
杉井酒造 杉井均乃介代表:
Q食についてもっと知りたいという方の参加者が多いと思うんですけど対象者が広がることはどう?
「日本酒業界はいかに需要をひろげるかというのが業界のテーマで、そういう意味では普段そんなにお酒を召し上がっていない方も多いのではないかなと思うんですけどぜひそういう方にお酒を普段の生活で楽しむ、知っていただく機会になればいいなとかんじました」
これだけ楽しめて平日なら実質3000円!?
今回のツアーは通常だと2万円。ただ、今回は県が1万円分を補助していてツアー金額が1万円で楽しむことができます。
さらに、全国旅行支援も対象となるため、平日の参加で3000円の地域クーポンを手に入れたとすると、2万円のツアーが実質3000円で楽しめることになるんです。
参加者:
「国の補助でかなりお得感が今はあるが、みなさん利用しやすい価格帯になるといいなと思う。生産者がすごく一生懸命で真摯にやってらっしゃるなということと
静岡はいろんなことができるところだと思いました」
参加者:
「お得感100%でした。実際もっとお金がかかっているところを3000円でできて食べて勉強できて本当にお得だと思いました。食に携わっている方たちに直接今までの苦労などを聞くことができてとてもよかったです」