【リニア新幹線②】静岡県川勝知事 リニア建設を推進する期成同盟会の臨時総会に初参加「どのような貢献ができるのか、スタートラインにきょう立った」
静岡県の川勝知事はリニア建設を推進する期成同盟会の臨時総会に初めて参加しました。
全線開業を目指すと説明する川勝知事 一方で実現可能性への疑問を投げかける…
川勝知事 県庁(9日) 「リニア中央新幹線の整備についての本県の基本姿勢は、整備の促進でございます」
9日夕方、リニア中央新幹線の建設を推進する「期成同盟会」の臨時総会がオンラインで開かれ、先月、新たに加盟した静岡県の川勝知事が初めて参加しました。
会の冒頭、川勝知事は「現行ルートでの整備を前提」に品川-名古屋間の2027年開業と、2037年に大阪までの全線開業を目指しているという、県の立場を説明しました。
一方で。
川勝知事
「本県にはまだ南アルプストンネル工事による水資源、生物多様性、残土処理などへの影響回避という深刻な課題が残っております。同盟会を構成する各都府県とも諸課題を共有致しまして、整備を促進するためにJR東海との対話を国と協力して進めて参ります。」
川勝知事は、大井川の水問題や、生態系への影響、残土処理などの課題が未だに解決されていない点を強調。JR東海から提案されている、田代ダムからの取水を抑制する案について、実現の可能性への疑問を改めて投げかけました。
川勝知事(9日)
「県外流出するトンネル湧水の全量戻しについて、JR東海さんの方から東京電力が大井川の発電用水の取水を抑制するという代替案をご提案されました。本県といたしましてはこの代替案を否定する、一概に否定するものではなく、しかし、現時点でのJR東海さんのご説明では、実現性を確認するまでには至ってございません。残念なことですが。」
加盟については他の沿線都道府県から歓迎の声 奈良県知事からはのこんなアイデアも…
愛知県 大村秀章知事「静岡工区につきましては、有識者会議の議論を積極的に進めると共に地元自治他の理解を得ながら早期着手を図ることという決議をさせていただいております。引き続きそのようなことでですねえ。皆さん一緒になりまして、国・JR東海への働きかけをしていきますので、進めて頂くことを期待しているところでございます。」
静岡県の期成同盟会への加盟について、リニア沿線都府県の知事らからは、歓迎の声が相次ぎました。
さらに奈良県知事からは、このようなアイデアが…。
奈良県 荒井正吾知事 「岐阜駅、長野駅、山梨駅っていうのがあって高速道路の計画がございます。それとともに富士山静岡空港というのがございます。これをどのように結び付けて、リニア山梨駅、岐阜県駅、また長野駅とどのように高速道路で圏域を強化するかっていう価値があると思います。」
静岡空港と、岐阜、長野、山梨のリニア駅を高速道路網でつなぎ中部地域の交通ネットワークを強化するという提案。それに対し川勝知事は…。
川勝平太知事
「誠に大所高所からの総合的な高速交通の将来像、他の高速道路や空港などを活用したこの将来像について言われまして、誠に傾聴に値するお話だったと存じます。」
川勝知事「静岡県として、どのような貢献ができるのか スタートラインにきょう立った」
期成同盟会に初めて参加した川勝知事。リニア沿線都府県との連携について、会の終了後、次のように話しました。
川勝平太知事
Q県外の人から静岡県わがまま言ってるんじゃないかっていう声もあった中で、この総会をどういうふうに利用して行きたい?
「そうですね、確かにですね。まあ、そういうようなこの誤解があったわけですね。しかし静岡のことをきっちりと理解してくださっているということが、きょう、みんなの前で紹介されましたので、これはですね。非常に大きいと。この壮大なプロジェクトに静岡県として、どのような貢献ができるのか、考えていける、そういうスタートライン、今日立ったなと。」