『フェニックス』…新会社の名前に決意を込めて 親会社役員らが起訴された淡島ホテル再スタートへ 静岡・沼津市
破産手続きをめぐる親会社役員らの事件で揺れた静岡・沼津市の淡島ホテル。新たに管理を担う会社が設立され、2日、会見で来月半ばの再スタートを目指すとしました。
新会社フェニックス 杉森大樹社長
「私たちは新会社の商号を『フェニックス』と命名しました。これはどんな大きな困難であろうともお客様、取引先、スタッフの笑顔を取り戻すために、淡島ホテルを不死鳥のように必ずよみがえらせる、という決意が込められています。今は瀕死の傷を負っております。どうか皆様、フェニックスにお力をお貸しください」
淡島ホテルの管理・維持を新たに行う会社は「フェニックス」で、16日に法人登記が完了しました。
9月以降の未払い給料は6000万円
淡島ホテルでは親会社の役員らが逮捕・起訴されて以降、9月から従業員の給料の大部分が未払いになっていて、正社員やパートらおよそ80人が自主退職しています。
未払いとなっている給料はあわせておよそ6000万円にのぼり、これについて新会社は集団訴訟を起こす方針です。
そして杉森社長は自主退職した職員らに次のように呼びかけました。
新会社フェニックス 杉森大樹社長
「スタッフにも生活があります。親を介護しながら働く仲間もいます。子どもの養育費もかかります。家賃もかかります。今は生活を立て直し、生活を安定させて下さい。必ずスタッフの皆さんを愛する淡島ホテルの職場に呼び戻します」
新会社はスタッフを集め、来月半ばにはホテルの営業を再開したいとしています。
淡島ホテルをめぐっては親会社役員の男2人が旧運営会社の破産手続きをめぐり、借地権を日付をさかのぼって解約し、債権者の不利益になるよう財産を処分したとして、破産法違反の罪に問われています。