酒気帯び運転の発覚恐れ「運転記録証明書」を偽造し提出 静岡・熱海市の消防職員に有罪判決 静岡地裁沼津支部

 去年12月、運転記録証明書を偽造して提出した罪に問われた静岡県の熱海消防署職員の男の裁判で、静岡地裁沼津支部は25日、執行猶予のついた判決を言い渡しました。

画像: 酒気帯び運転の発覚恐れ「運転記録証明書」を偽造し提出 静岡・熱海市の消防職員に有罪判決 静岡地裁沼津支部

 49歳の熱海消防署職員の被告は去年12月、「運転記録証明書」を偽造し、熱海市に提出した有印公文書偽造、同行使の罪に問われています。これまでの裁判で、被告は起訴内容を認めていました。
 裁判で検察側は「被告は去年3月に酒気帯び運転で検挙され、事実が発覚すると懲戒処分となると思い偽造を決意した」などと指摘し、懲役1年6カ月を求刑。一方の弁護側は「検知されたアルコール濃度は基準値以下だった」と主張し、執行猶予のついた判決を求めていました。
 静岡地裁沼津支部の菱田泰信裁判長は「公文書や交通行政への信頼を損なわせる悪質な犯行。懲戒処分を免れたいという保身のために犯行に及び動機は身勝手」などとして、被告に懲役1年6カ月執行猶予3年の判決を言い渡しました。
 市職員の有罪判決を受け、熱海市の斉藤栄市長は「厳正な処分を行う。職員の綱紀粛正に努めてまいります」とコメントしています。