子どもたちの居場所を作ろう! 奮闘する大学院生
物価高騰の影響でニーズが高まっている子ども食堂。
食を通じて子どもたちの居場所を作ろうと奮闘する大学院生を取材しました。
静岡市葵区瀬名の住宅街の一角にある子ども食堂「しずおかキッズカフェ」
月に2回土曜日に子どもたちに無料でランチを提供しています
切り盛りしているのは小林タバサさん(31)。
小林タバサさん:
「家でも学校でもない。第3の居場所があったらいい」
アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ静岡市で育ちました。
中学や高校で不登校を経験したことをきっかけに食を通じて学校以外に子どもたちの居場所をつくりたいと
大学に入学してすぐにオープンしこの春9年目を迎えました。
小林さんは現在、東京大学の大学院に通い開催日ごとに地元静岡市に帰ってくるなど地道な努力を続けています。
食材は寄付などでまかなわれていて、当日の朝、集まった食材を見てボランティアスタッフと一緒に献立を考え調理します。
この日集まったのは、マグロの切れ端や殻にひびが入った卵、形の崩れた野菜。
もともとは廃棄される予定でした。
小林タバサさん:
「地元の方のご支援でなりたっているので静岡県の美味しいものや旬のものをふんだんに使って旬の食を知ってもらいたい」
この日はマグロのフライや親子丼、白菜のシチューなどおよそ20種類のメニューがテーブルを彩ります。
NPO法人全国こども食堂支援センターによりますと、こども食堂は2012年に発足してから年々増加し、現在9131箇所となりました。
去年から物価高の影響を受け子供だけでなく保護者の利用も増えました。
保護者からも大好評です。
保護者:
「さらにこういった場所のニーズが強まっているなと実感。食べ物とかも家庭の味で美味しかったり、気兼ねなく来られるっていうところがここの魅力。感謝しかない」
保護者:
「子どもと一緒に食べられるのが一番幸せ」
最初は不安もありましたが、今は使命感と感謝の気持ちを持って子どもたちの成長を楽しみながら活動を続けたいと話します。
小林タバサさん:
「地域の方々がお互いここを通して交流していただいて、少しでも助けを必要としてくださる方にもっと知ってもらって利用していただけたらこんなにうれしいことはない」