台風10号の影響で静岡県内各地の農作物も被害
影響は多くの農作物に及んでします。台風10号に伴う大雨の影響で、静岡県内の特産品を作るビニールハウスや畑も大きな被害を受けました。
◆梅田航平記者:
「浜松市中央区のこちらのビニールハウス、ビニールが破けている。こちらでは中の支柱がグニャっと曲がっている」
静岡県内各地でも大雨や土砂災害をもたらした台風10号。浜松市中央区大久保町では8月31日、農業用のビニールハウスが強風によって破けるなどの被害が相次ぎました。被害はほぼ直線状に700メートルほどに渡っていて、数人の農家が所有するビニールハウス、少なくとも16棟が壊れたということです。なかには、骨組みが傾いたハウスや支柱が抜けてしまったものも。
◆被害にあった農家:
「雨と風が落ち着いた頃にハウスを見回った時に飛んじゃっているなと気づいた。今後続けていくので(生産の)サイクルにズレが出てしまう気はする」
小松菜を育てているというこちらの農家では、幸いにも収穫後の被害でしたが、壊れた屋根の近くに植えられていた野菜はこの通り。破けたところから風にあおられたのでしょうか、跡もついてしまっています。
◆被害にあった農家:
「1日2日でもタイミングがずれていたりしたら作物に必ず影響が出ていた。まさかこんな自分たちのところにも被害が出るとは思っていなかったので正直驚いている」
◆竹内一夫カメラマン:
「土砂は茶畑の他にガードレールも同時になぎ倒して下に滑り落ちていきました」
掛川市では大雨の影響で茶畑や農道がおよそ40メートルにわたって崩れ落ちました。その掛川市では…
◆掛川市の梨農家:
「この木なんかね なんにもないものですから3つぐらいはいつもついていたんですけどね。台風で落ちちゃった。個数で言ったら 1500 個ぐらい」
掛川市の梨農園。こちらでは「かおり」という品種の梨を栽培しています。ジューシーで糖度が高く、リンゴのような香りが特徴で、1つ1500円以上で販売されることもある”高級梨”です。その自慢の梨も、台風10号が影響した強風によって、多くが落下してしまったといいます。
◆掛川市の梨農家:
「(被害額は)計算すりゃさ 100 万円とか150万円とかになるけどさ。今週これ続くと売り上げが半分くらいになっちゃうね。捨てる方が多い」
落下して傷がついたナシは廃棄するしかないそうです。
◆掛川市の梨農家:
Q:悔しい思い?
「まぁね…。本当はまともな値段でしっかり(美味しい梨を)提供したいですけどね。寂しい限りですわ」
農作物の被害は他にも…。
◆笹村朱里アナウンサー:
「こちらは静岡市久能の上空です。土砂が流れ込みビニールハウスと思われるものが流されています」
静岡駿河区では石垣イチゴのビニールハウスが10段にわたって飲み込まれました。
◆まるよし農園 川嶋善次さん(76):
「まさか あんなひどくなるとは思わないもんでさ」
ビニールハウスが2棟被害にあった川嶋さんは…。
◆まるよし農園川嶋善次さん(76):
「しょうがないよね。腐ってたってしょうがないしさ。食べてる人がおいしいおいしいって言ってる時が一番いいね…」