富士山閉山 「弾丸登山」規制のため静岡県は新たな条例制定を検討へ

夏山シーズンを終え、10日夕方閉山した富士山。課題が指摘されてきた静岡側の入山規制について鈴木知事は来年3つの登山口で実施したい考えを示しました。

難波亮太記者
「間もなく富士山の夏山シーズンが終わります。登山口には通行止めの看板がすでに設置されています」」

 夏山シーズンを終え、午後5時に閉鎖された富士山の登山道。

 静岡側の登山者数は4日時点で、去年から4500人ほど少ないおよそ7万4800人で、死者は去年より4人多い6人となりました。

 富士山を巡っては、宿泊など十分な休息を取らずに一気に登るいわゆる「弾丸登山」が問題視されています。

 山梨側ではこれを防ぐため、今年の夏から登山者数の上限の設定や登山道の通行時間の規制を実施。

 一方の静岡側は規制が緩いことが指摘されていて、静岡県は、通行料の徴収や通行時間の規制などの実施に向け現地調査をする方針を示しています。

静岡県知事会見

静岡県 鈴木知事:
「基本的には3登山口での取り組みを実施したいが、今後関係者等、地元の皆様等と調整をしていきたい」

 静岡県は、来年の夏までに新たな条例を施行する見通しです。

 また、静岡県は山梨県側の登山道が「県有地」なのに対し静岡県側は「国有地」のため、規制が難しいとしていましたが、土地を借用するなどの対応を検討しています。

静岡県 鈴木知事:
「国が何か障害になるということは今のところ想定していない。実施のめどが立てば、条例制定に向けて滞りなく行っていけると考えている」

静岡県 鈴木知事