遺族に言うことは…被告「別にないね…謝るしかない」 ひき逃げは一貫して否認 親子ひき逃げ死亡事件 静岡・沼津市

 2024年1月、静岡県沼津市でトラックで親子2人をひき逃げして死亡させた罪に問われている男の裁判が24日開かれ、男は一貫してひき逃げについて否認しています。

 起訴状などによりますと、沼津市に住む販売業の男(87)は2024年1月の早朝、市内で荷台の左パネルが開いたままトラックを運転し、路側帯にいたごみ出し当番の親子にパネルをぶつけて死亡させ、そのまま逃げた罪に問われています。

 男はひき逃げについて否認していて、24日の被告人質問でも事故当時の状況について問われると、「風が強く、ぶつかった感覚が分からなかった」などと主張しました。一方、路側帯にいた人を巡って「人間はいなかった」「ごみを捨てていたおばさんがいた」など、証言が二転三転する場面もありました。

 また、検察の隣に座っているのが遺族と気づかなかったのか、遺族の代理人弁護士から「遺族に直接言うことは」と問われると、「別にないね、今は」と答えた後、しばらくして「謝るしかないと。申し訳ない」と話しました。

 次回の裁判は7月15日に開かれます。

現場付近を調べる警察官
現場付近を調べる警察官