国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?

 静岡県中部で配達を行うこちらの会社。今、国土交通省の“ある方針”の行方に注目しているといいます。

配達業者GS 松井剛志代表:「率直にやっぱりビックリした」

 それは、送られてきた荷物を玄関前など、指定した場所に置いてもらう“置き配の標準化”です。これまで通りの「対面」と「置き配」の2つを標準的なサービスとすることで、再配達などでかかる配送業者の負担を軽減できることが期待されています。

配達業者GS 松井剛志代表:「時間は短くできたらうれしい」

国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?

GS配達員 杉本匠さん:「置き配だと必ず渡せちゃうのが、かなりのメリット。不在票を入れる手間がやっぱりどうしても大変大変ってずっと思っていたので、少しでも楽になればいいなとプラスに思った」

国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?

 一方、置き配を進めることで、今後の検討次第では「対面での受け渡し」や「再配達」に追加料金がかかる可能性も。

宅配の様子
「宅急便です。こんにちは、すみませんお荷物です」
「すみません、こちらの方にお願いします」
「はーい」
「ありがとうございます」

 対面やポスト投函での配達が多い中、予め指定された置き配で配達する場面がありました。家の前に置いた荷物を端末で撮影することで、購入客のもとに配達完了の写真が送られます。

配達業者GS 松井剛志代表:「ここ置き配ですね」
Q.助かりますか?置き配
A.「そうですねやっぱり。でも雨降っていて軒が短いと置いていけない所もあるので」
Q.じゃあ置くところも考えて?
A.「そうですね」

国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?

 ただ、毎日数件は発生するというのが、留守宅です。

松井さん「宅急便でーす」
ディレクター「不在でしょうか今、再配達の用紙を記入しています」(不在票を投函する)

 次の家も

松井さん「宅急便でーす」
ディレクター「家の前で呼びかけていましたが、2軒連続で不在なようです」

配達業者GS 松井剛志代表:「きょう連絡が来ればきょう配達するし、明日になれば明日配達します」

国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?

 こちらの方は、基本的には対面で受け取っていると言います。その理由は…。

荷物を受け取った人:「置き配って、怖いイメージがある。無くなっていたら誰が保証してくれるのかな。置いていった人が責任を負うならそれもかわいそうだし」

配達業者GS 松井剛志代表:「やっぱり困るお客さんも一定数いるのかなと思う」

国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?

市民は…

 国で検討が始まった「置き配」・皆さんはどう考えているのか?静岡の街で聞いてみました。

静岡市民10代:「いつも置き配なので全然大丈夫いいと思う」
静岡市民40代:「今すでに使っているので抵抗はないです」
静岡市民20代:「仕事していると時間帯がなかなか合わせるのが難しい、夕方とかに設定しておくと家に着くと届いているのが便利」
静岡市民60代:「納得いかないけど、配達の方たちのご苦労は伝わってきているのでそこを考えると…(宅配)ボックスが標準化されるといい」
静岡市民10代:「なんか置き配怖い、ちょっと怖い。ちゃんと家にいるときに届けてもらいたい」

国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?

配達業者GS 松井剛志代表:「これで一応午後の部が終わりになります」
ディレクター:「お疲れ様です」
松井代表「お疲れ様です。きょう43件あった中で置き配が3~4件になります。徐々に徐々に増えて来てはいると思います」

 この日の配達はおよそ2時間。再配達は2件でした。ただ、多い日には再配達が20件になる日もあるといいます。だからこそ、「置き配標準化」の行方に注目しています。

配達業者GS 松井剛志代表:「ドライバーさんの成り手が少ないので、始めやすく、働きやすくなるのではないのかな」

 国交省は“置き配の標準化”について、年内に方向性をまとめる予定としています。

国が“置き配の標準化”検討…配送業者の負担軽減期待 一方で「再配達」に追加料金も?