「ホーユー」給食停止発覚から1週間 学校の現場で生徒たちは…
川勝知事 県庁 5日:
「晴天の霹靂。しかも連絡が取れない。」
広島市に本社を置く「ホーユー」の経営がいきづまり、静岡県を含む全国で学校給食が突然停止した問題。
影響は22道府県に及びます。
県内ではこれまでに、学校や庁舎などあわせて9カ所でホーユーによる食事が提供されていたことがわかっています。
川勝知事の会見によって問題が発覚してから1週間。
県立焼津水産高校ではホーユーの調理員2人を県が雇用する形で11日から給食が再開されました。
県は残りの県立校、6校についてもホーユーの調理員を雇い入れたり、過去の委託先に依頼するなどして1日でも早い給食の再開を目指しています。
社長の名前でだされた紙
「本日支給予定の給料が国税からの消費税の納付を8月31日に強制されたため支給が不可能になりました。」「本当に申し訳ございません」
帝国データバンクによると、去年11月末の時点で16億円を超える負債を抱えていたとみられる「ホーユー」。
従業員には、このA4の文書が送られただけでその後、広島県にある本社とは連絡が取れなくなっています。
ホーユー 関東エリアマネージャー:
「もう話にならない。こんなのもらってどうすればいいの?って文書。責任はすごく重いと思うし、その対応として最後ちゃんと責任取った方がいいと思う」
「ホーユー」は現在、破産手続きに向けて準備をしていて、近く広島地裁に破産を申し立てる予定です。
静岡県内では発覚から1週間ほどで前向きな動きも出てきた中、現在も影響を受けている学校現場の現状はどうなっているのでしょうか。
静岡県立富士特別支援学校では
栗田麻理アナウンサー: 県立富士特別支援学校 富士市 :
「給食が停止してから1週間以上が経過しました。富士市にあるこちらの学校では、昼時間ということもあり、皆さんお弁当を持参して食べているようです。」
富士市にある県立富士特別支援学校では、今月1日を最後に4日から給食が停止し、児童や生徒およそ380人の給食に影響が出ています。
滝尾彰彦校長 県立富士特別支援学校 :
「(ホーユーとは)前から契約が続いていたので、そのまま普通に2学期も続けていけると思ってずっと準備をしてきて、2学期1日だけやって止まってしまったということで、とてもびっくりしている」
給食の委託は基本3年以内の契約で、学校側が応募のあった業者の中から一番提示額の低い業者と契約をする、「一般競争入札」という方法で決まります。
富士特別支援学校は3年前の入札でもホーユーと契約しており、今年8月からの新たな契約でも、ホーユーに決まっていたということです。
滝尾彰彦校長 県立富士特別支援学校 :
「給食は本当に子どもたちが楽しみにしている時なので。2学期始まってから給食が止まってしまって、お弁当は食べているが残念な思いがあると思う」
12日も生徒たちは、持参した弁当を食べていました。
Q給食はどうでした?
生徒:
「すごくおいしかった」
Q給食がなくなってさみしいですか?
「はい。さみしいと思う。給食が戻ってくると楽しいと思う」
来週以降には仕出し弁当の提供を始めるということで、学校では11日から希望者の確認をはじめています。
今後は県と相談しながら、新たな業者を探していく予定だということです。
滝尾彰彦校長 県立富士特別支援学校:
「急なことで想定外と言ったらなんだが、思ってもみなかったことになってしまったのが。安全で安心できる給食の提供を一日も早い再開したいし。子どもたちが楽しみにするおいしい給食も提供したい」