食いしん坊がにっこり 米を主役にした贅沢ランチ 御殿場市「旬菜酒屋たくみ」
御殿場新橋で2019年に開店した「旬菜酒屋たくみ」は、夜は旬の魚や酒肴を楽しむ居酒屋、昼はボリューム満点の定食を求める客で賑わう人気店だ。北海道から九州まで、店主が厳選した魚介や肉を取り寄せ、食材の持ち味をいかした料理を提供している。昼の一番人気は「チキン南蛮定食」。一般的にはモモやムネを使うところを、柔らかさを重視してササミを使用。衣は軽く揚げ、上からかかるタルタルソースは一工夫ある。ゆで卵をピクルスに仕立て、酸味と卵の風味を共存させたオリジナルで、小さな子どもでも食べやすいまろやかな味わい。常連からは「持ち帰りたい」と声が上がるほどの人気ぶりだ。

この店を語るうえで外せないのが、昼から楽しめる一部のランチメニューにつく「刺身の盛り合わせ」。仕入れは日によって変わるが、この日は神経締めのカンパチや活き締めの真鯛、アジ、ボイルダコが並んだ。居酒屋の夜だけでなく、ランチでも本格的な刺身を味わえるのはうれしい限り。

ユニークな一皿が「メカジキのハーモニカ塩焼き」。ヒレ近くの部位で、横に並んだ骨の形がハーモニカに似ていることからそう呼ばれる。脂がのり、身はふっくら。気仙沼では“ごちそう”とされる希少部位で、リピーターが後を絶たないのも納得だ。

揚げ物好きには「ミックスフライ定食」がうってつけ。カニクリームコロッケ、エビフライ、カキフライ、アスパラフライと、食感も味わいも異なる品を盛り込んだ贅沢な構成。しかも刺身まで付くので、ご飯を大盛りにしても箸が止まらない。

さらにガッツリ派に人気なのが「鶏の山賊焼き定食」。店主の出身地・松本の郷土料理をルーツにしたもので、300g超のモモ肉を丸ごと豪快に使用。醤油と酒、ニンニク、生姜でシンプルに下味をつけ、外は香ばしく中はジューシーに焼き上げる。力強い味わいに白いご飯が何杯でも欲しくなる。ランチは同料金でご飯の量を選べるのも魅力。新米の季節には、つややかで甘みの強い炊き立てが登場し、おかずとの相性をさらに引き立てる。

御殿場で「昼からしっかり食べたい」と思ったら、この店に足を運ぶべきだろう。新米にぴったりの名物定食が揃い、夜にはまた違った顔を見せる。四季の恵みを堪能できる「旬菜酒屋たくみ」は、食いしん坊の心を確実につかむ一軒だ。

旬菜酒屋たくみ
御殿場市新橋1536-2
電話番号:0550-75-7757
定休日: 水曜日※詳細はお店のInstagramを確認
営業時間:12:00~14:00(L.O 13:45)/18:00~23:00(L.O 22:00)
金・土 18:00~24:00(L.O 23:00)※入店は22:00まで
Pあり(2台)