何があった!?遊覧船が岸壁に衝突15人がけが 国交省・静岡県・海上保安部が調査に 静岡・沼津港

5日沼津港の遊覧船が岸壁に衝突し、15人がけがをした事故。一夜明け、海上保安部などが現地調査に入りました。
板垣亮記者
「あちら、事故があった船はいまだ港に留められています。ぶつかった前の方には白いシートがかけられています」
沼津港で人気の遊覧船。
事故が起きたのはきのう午後でした。
遊覧船の乗客(きのう午後3時半ごろ)
「船内にいた男性が階段から落ちた」
沼津港を出発し、30分程度駿河湾を回遊する遊覧船の「ちどり」。
5日午後3時半ごろ、沼津港に戻ってきた際に何らかの原因で乗り場付近の岸壁に衝突したとみられています。
事故当時、乗員乗客40人が乗っていて、15人がけがをしました。
このうち1人が頭蓋骨の一部を骨折、1人が手の甲を切っています。
板垣亮記者
「運行会社の出入り口には、当面の間、遊覧船の運行を休止するという張り紙がされています。」
3年前にリニューアルした「ちどり」。
水門の「びゅうお」をくぐり抜け、駿河湾を満喫できるとして観光客に人気の遊覧船でした。
5日は1日で7便の運航を予定。
事故が起きたのは6便目のことでした。
現場では6日朝から静岡県による緊急調査が行われました。
静岡県沼津土木事務所 港湾課 湯山正臣班長
「こちらで管理している岸壁の構造物や付帯設備に損傷がないか確認に来た。見たところ車止めに損傷があるのが確認できたので、こちらの損傷した部分の箇所を整理して、事業所の方と工事の事を調整していきたいと考えている。」
板垣亮記者
「海上保安部の職員が沼津港に到着しました。職員が小さい船に乗っていきます。海の上から遊覧船を確認するものとみられます」
海上保安部も現場に入り、主に船体の調査を行います。
板垣亮記者
「いま、白いシートがはがされました。職員がぶつかった部分を確認しています。こちらからでも船の前の部分が大きくえぐれているのが分かります。職員が写真を撮るなどして確認しています。」
全長23.9メートル、総トン数122トンの船は船首が大きくへこんでいます。
午後には国交省が調査に入りました。
国土交通省 静岡運輸支局 伊藤英架さん
「(船長から聞いたのは)クラッチが入らないと思うように操作ができないので、舵も取れないのでそういう違和感ですね。一時的に動かないときがあったということですね。」
事故の可能性のひとつとして指摘されたのが「クラッチの不具合」。
不具合は午前の便でも確認されていたものの、その後直ったとして、午後は予定通り運航していたということです。
千鳥観光汽船 松田一宏部長
「この度は重大な事故を起こしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。現在原因究明に向けて各当局の皆様と連携をしながら調査を進めている。」
清水海上保安部などは事故が起きた詳しい原因を調べています。
